「誰もがなりうる最高の自分を目指す」
バスケットボールは性別、国、大人から子どもまで、またどのような心身機能の状態であっても誰もが「なりうる最高の自分を目指すこと」ができる競技だと信じています。そこに境界線を作ることなく、バスケットボールを楽しむ仲間を増やし、バスケットボールを通して日本を元気にすることを理念に、車いすバスケットボールシューティングラボを推進しています。
車いすバスケシューティングラボへ参加してくれている香西 宏明選手と朏 秀雄選手にラボの取り組みについてインタビューしました。

- 車いすバスケシューティングラボの感想
- 成長した点や改善を感じられたエピソード
- 育成年代の選手にラボの取り組みで伝えられること
- ラボの取り組みでチームや育成年代の選手たちに伝えていきたいところや、面白かった視点
- 今後のなりたい姿
Q.車いすバスケシューティングラボを行ってきた感想を教えてください
香西選手|
もともとエルトラックさんが持っているシューティングの考え方やメソッドなどが車いすバスケにどう使えるのかどうかという検証を一緒にやらせてもらっていますが、検証してみて、修正をかけるのかかけないのか、そのまま練習していくのかというのをずっとやり続けられるというのは率直にただただ楽しいです。自分の成長も感じられますし、シューティングに対する考え方、向き合い方がより積極的になり、本当に楽しくやらせてもらっています。
朏選手|
シュートは結局手から離れてからリングに通過すればいいだけの話なのですが、シュートってどうやって打つのかを感じる時間だったし、そこに対して自分でもちゃんと考えるようになることを強く感じられる時間でした。考えられるようになったのが楽しいから考えられるし、教えてくれることも自分にとってはすごく新しいことで、常に興味を持って楽しくできているのを強く感じています。

Q.検証をしている中で、シュートで成長した点や改善を感じられたエピソードはありますか
香西選手|
車いすに乗ってリングの高さもボールの大きさも一緒という中でやっていますが、私の課題としてボールを遠くに飛ばすのにすごい力、エネルギーをかけないといけなかったことがあります。ここに来てマジックタッチやワンモーションのシューティングをしていくことで、4月から始めてからスリーポイントは力感なく飛ばせるようになってきています。そういういい変化も感じられているし、ようやく少しずつ確率というものも出せるようになってきているという実感があります。
朏選手|
私はゴールの近くのシュートが多いのですが、安定してシュートを打つという悩みを持っている時にここにお世話になるようになりました。ゴール下のシュートではシュートタッチ、ボールが指を転がる感覚など繊細に感じることにあまり集中しないで、手から離れたボールがリングに通過することだけを考えていました。そこにマジックタッチやワンモーションに集中することによってちゃんと手から離れた後もボールが追って行けるようになったかなと思っています。まだブレがあるので練習していかなければならないですが、ボールが手から離れた後もいい感じになるようにしていきたいと思っています。

Q.育成年代の指導もしている香西選手ですが、今後車いすバスケットボールの中で育成年代の選手にラボの取り組みの中から落とし込めそうなことだったり、伝えられることがありますか
香西選手|
車いすバスケットボールでは育成年代に関わらず、どのようにフィニッシュをしていくのか、どのようにコンタクトを利用していくかなどそういうスキルセットは全然確立されていない分野です。なので、ここで色々なシューティングドリルをしていきながら、使えるドリルは実際にいくつか練習の中でやったことがあります。例えば、マジックタッチを導入してみるとか、ワンモーションの話もしましたし、ロバストシューティングも入れてみたり、新しいシュートをやってみようとか実際に取り入れ始めてはいます。ただフィニッシュの仕方はまだまだ手をつけられていないところで、私が教えられない部分がまだまだあります。自分がフィニッシュに行く時にすることを言語化するところまで到達できていないので子どもたちにはまだそこまで教えられていないですが、ここで自分自身いろんなシューティングドリルだとかフィニッシュのやり方をまず体験して、それを持ち帰り、そこから一緒にさらにより良くしていきたいなというのは思っています。
Q.ラボの取り組みでチームや育成年代の選手たちに伝えていきたいところや、面白かった視点はありますか
朏選手|
今までは正面の自分の得意な距離からシュートを打つだけで、ゴール下でも下からレイアップを打ちます。育成年代の子が個人練習でロバストシューティングやここで習ったことなどいろいろなことをやっているのを見て、今まで聞いてこなかったからやっちゃいけないんだって思っていたことも、やってみたらこれは効きそうだとか、これは有意義なんだとか、頭というか感覚的に自分で取り入れるんだなとすごく感じました。それをやっている子を見て間違いなさそうだなというのは強く感じました。
Q.今後どのような姿になっていきたいですか
香西選手|
自分は小さい選手なのでどちらかといえばゲームメイクやアウトサイドのシュートの部分で役割があります。ここにきてマジックタッチやワンモーション、ロバストシューティングに取り組んできましたが、まずスリーポイントシュートというのは自分にとって課題の一つに掲げているものです。世界選手権の予選でどのくらいの確率が出せるかわからないですけど、思い切ってチャンスがあれば狙っていくつもりですし、将来的には自分のスリーポイントシュートがチームの戦略の一つになるように認めてもらうぐらいになりたいです。世界選手権の予選や天皇杯で思い切って挑戦していきたいと思っています。
朏選手|
自分はゴールに近いところでプレーすることが多いので、大きな海外の選手に負けずにゴール下でアタックをしていって、いろんなシュートの打ち方からシュートを狙いつつ、ファウルをもらってフリースローで点を取る、そういったプレーで自分の持ち味を出していきたいと思っています。精一杯、力強くがんばります。


