藤原氏:「三男には、色々な悩みを聞いてくれる親しい塾の先生がいたんです。その人のおかげで、人生が大きく変わったかもしれません。」
長男や次男とはまた違うタイプの三男のお子さんの話になる。
藤原氏:「我が子が、自分自身なりに一生懸命やれるような形に導けるようなことができたらいいんですけど、親の力だけでそれをやるのは、なかなか難しいです。」
子どもは成長過程の中でどんな大人と出会うか、また夢中になるきっかけにどう出会うか。普及プロジェクトと合わせて話がすすむ。
何かに夢中になったときや、火が付いた時、子どもはすごいエネルギーが出る
藤原氏:「三男は、実は上の二人と違って、勉強が苦手な子だったんです。高校受験もあまりうまくいきませんでした。僕らは親としてどう関わったらいいかという事に悩みました。勉強した方がいいぞ、ということを言っても、もう高校生ですからしっかりと自我があるので、無理やり勉強させようと思っても無理ですよね。」
そこで藤原氏は、三男が大好きな車を、何かのきっかけにできないかと考えた。
藤原氏:「大学が主催している中高生のロボット教室や、浜松まで連れて行ってヤマハのエンジンの展示記念館など、そういうところに連れて行きました。『こんなことでやっていくと、エンジニアリングにもなれるよ。でもね、製造でものを作る人でもいいんだよ。好きなことと職業を繋げると、面白いかもしれないよね』って話をしました。
『もしお前が何か設計みたいなことがしたいとか、エンジンの開発がしたいとかそういうことを思うんだったら、勉強しないと駄目なんだよね』
っていう事を伝えました。」
それをきっかけに、三男は勉強を始める。もうすっかり中学の勉強も忘れてしまっていたので、中学2年生の数学からスタートしたそうだ。
親の力だけでは難しい
これまででは考えられないように勉強をし始めた三男。
過去の勉強から振り返る時に、付き合ってくれた塾の先生は、色々な相談事も聞いてくれる先生だったそうだ。
藤原氏:「親の力だけというは、なかなか難しいです。結局仕事してるし、仕事の中でもうまくいかないこともよくあるでしょう。子どもよりもいつも仕事のことを考えてしまうことだってあります。子どものいろんな変化もいつもいつもきちんと見れているって言うわけでもない。親も生きてるじゃないですか。」
自身の経験を振り返りながら語る。
藤原氏:「そうすると、子どもが今悩んでいるタイミングで、自分の時間を子どもに使えるわけではない可能性があるなと。それが子どもにとっての、ちょっとした分かれ道みたいなことだって起き得ますよね。うちの場合はそういうこともアドバイスをしてくれる塾の先生がいたんです。その塾の先生がいてくれたおかげで、三男の人生は大きく変わったかもしれません。」
夢中になるきっかけづくりを
藤原氏の話から、鈴木の話に。三男が火がついたきっかけのようなものを、スポーツの場でも作りたいと言う思いを語る。
鈴木:「藤原さんが、お子さんを車関係であちこち連れて回ったという話を聞きましたが、僕たちは、バスケットでそういう場所になりたいというイメージが結構あります。
活動を立ち上げた当初に、子どもたちがバスケットをやりたいと思ったとしても、そもそもその地元にバスケットのチームがないとか、バスケットを専門に教えてくれる学校の先生がいない部活であったりすることもあります。住んだ場所によって、バスケットをどれだけ深めていけるか、楽しんでいけるか、ということにが決まってしまう時代だったので、選べる場所を作るっていう、目的があったんですね。」
鈴木:「今回、普及のイベントをやるっていうところのひとつには、そういう子どもたちに、バスケットとかスポーツに出会う場所を作りたいっていう思いがあります。それが何か物事に夢中になるきっかけになってくれればと。」
ミートボールプロジェクトで、少しずつでもきっかけ作りを届けられたら
鈴木:「僕たちを呼んでくれたら、プロジェクトとして無料で、夢中になるきっかけ作りの場を提供しに行きますよと」
今回の普及プロジェクトは、藤原氏のお子さんが勉強に覚醒したきっかけのように、またアドバイスをくれる塾の先生のような出会いの場になれればという思いを強く持っている。そのような場を広げたいと共感してもらえる応援者と繋がって、少しずつでも色々なご家庭の場に何か機会を作れたらとのことだ。
鈴木:「先ほど藤原さんがおっしゃっていたような、我が子が、何かに響いてくれないかな?とか、何かで心動かされないかな?とか、そういった事で困っていたり、何かきっかけをつかみたいと思ってるご家庭にとって、僕らがあちこちでやる普及のイベント、ミートボールプロジェクトがその入り口にあったら、僕としては素敵なことになるなぁと。」
鈴木:「そうやって、そういう人たちの所に僕らが行くっていう事を、応援したいなって思ってくれる方々に、どれだけ多く知ってもらえて、応援をしていただけるか。その応援があればまた、僕らは色々なところにバスケットとかスポーツを届けて歩けるなと思っています。」