藤原 浩 × 鈴木 良和 対談記事(第3回/全11回)長男がバスケを始めるまで 〜親としてすごく大事にしたかったことを伝えるために〜

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藤原氏:「子どもが目を輝かせてて、生き生きと夢中になってやっている。その結果いろんな成長の場面が見れるって言うことは親にとってめちゃめちゃ嬉しいことだと思うんです。」

藤原氏の言葉には子どもへの愛情が溢れている。
第3回は、藤原氏の長男がバスケットボールをはじめたきっかけを振り返りながら、子どもの成長を願う親の気持ちや、スポーツを始める入り口の大切さについての話題が進む。当時を振り返りながら、笑顔があふれる対談となった。

 

我が子を応援する親御さんから学んだこと

藤原氏には、3人の息子さんがいる。3人ともバスケットボールを経験をしながら育ってきた。

鈴木氏:「藤原さんが3人のお子さんを、バスケットを経験しながら育ててきたという中で、ぜひ、子どもがスポーツをやってきた価値ってこういうことかな、っていうのをお話をいただけたらなと。」

それに対して藤原氏は、まず指導者の立場として、スポーツをする親御さんから学んだことを伝えた。

藤原氏:「バスケットを始めるきっかけって、なになにちゃんに誘われて、たまたま来ただけみたいな子って結構いたりするわけですよ。入り方として。

ところがですね、その一年後とかは子どもも一生懸命だったんだけど、親がもっと一生懸命みたいな… 笑。よくあるんですね。それはどうしてかって言ったら、子どもが目を輝かせてて生き生きと夢中になってやっている。その結果いろんな成長の場面が見れるって言うことは親にとってめちゃめちゃ嬉しいことだと思うんです。

本当に子ども以上にバスケットボールを熱心に、そのチームを応援したいって思えるようなプロセスが環境としてある。親が自分で我が子を育てようって当然なんですけども、

もっと地域の力を借りることによって、本当に本当に子どもがよりよく育つっていうこんなことに繋がっていくなっていうことを傍で見させてもらって感じました。

 

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親として我が子に伝えたい2つのこと

鈴木氏:「藤原さんも奥さんも、バスケット経験者なんですよね?」

藤原氏:「そうです、うちは夫婦ともバスケなので、バスケットボールをやってくれたらいいな、と漠然とは思ってたわけなんですね。それで僕自身がコーチをやって、よりそれがはっきりした訳なんですけども、

僕が親としてすごく大事にしたかったのは、子どもが小学生のうちに夢中になれるものを作ってあげられる。そういう機会が、子ども達に提供してあげられるということ。もう一つが社会性を身につけるっていう、この二つを親として子どもに何らかの形できちんと伝えることができたら僕は親として、まずはいいのかなってこんな風に思ったことがありました。

そのためには、うちは夫婦ともどもにバスケットボールでたくさんのことを得たという気持ちがありますのでそれで子どもたちにもバスケットを好きになってもらいたいなと。」

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長男が出会った、バスケットボールが楽しいと思える場

 

鈴木氏:「3人ともバスケットの始まり方はどうだったんですか?」

藤原氏:「全然違います!長男は、まずバスケットボールではなくて、家の中に、ごみ箱をおいて、紙をまるめて、ビニールでぐるぐるにして僕がこう、入れるっていう、そういうことをやっていました。(笑)で、子どもが『やらせて!やらせて!』って言うんですけど、
やらせないんですね。(笑)

自分が楽しそうにやるっていうことをですね、僕はよくやっていました。

当時を振り返りながらとても楽しそうに話す藤原氏。

藤原氏:「実際長男に、すぐに近所のバスケ部を紹介して、連れてったんですよ。そしたら、関東大会に出るようなチームで、なので練習がめちゃくちゃ厳しいんですよ。もう入った瞬間のあの体育館の雰囲気を見て、『僕やらない』って。(笑) 」

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藤原氏は、いずれそのチームのコーチになることに。

バスケットが楽しくできる場を探し始め、辻秀一先生が開催する【エミネクロス】というクラブを見つける。

辻先生の話を聞きにいき、まずバスケットボールを好きになることから始めるという理念に共感し、片道1時間かけて通うことした。

現在は、バスケットボール協会の技術委員長を勤める東野氏も指導に携わっていたことで話題は大盛り上がりに。

藤原氏:「その場がなかったら、一番上のお兄ちゃんは、バスケットボールやってないですね。なんせ彼は、そこでバスケットボールが好きになったんですね。で、好きになるとうまくなりたいと思うわけですよ。そしてなんとその、厳しくて当時入りたくないといったチームに5年生の夏に入りました。

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鈴木氏:「まず楽しくやれるっていう入り口があったことが
ものすごく大きかったんですね。ある種僕たちがあちこちで普及の活動をしていくっていうことの一つの価値があるのかなと思える
入り口をどう作っていくか。子どもたちの最初の出会いですよね。まさしく『ミートボール』という言葉のとおりだなと。
いいエピソードをお聞きできました。」

▶︎第1回 出会い 〜バスケのコーチがなんで『ザ・ゴール』読んでるの!?〜
▶︎第2回 理念の深堀り 〜バスケットを普及してもらいたいという人たちがたくさんいるのならば、その思いを受け取って〜
▶︎第3回 長男がバスケを始めるまで 〜親としてすごく大事にしたかったことを伝えるために〜
▶︎第4回 次男のバスケットとの関わり方 〜子どもたちにとって、夢中になれることの価値とスポーツがもたらすもの〜 
▶︎第5回 あの時の言葉が今つながる 〜スポーツから社会性を学ぶという大きな価値〜 
▶︎第6回 家庭でも学校でもない場での大人との出会い 〜夢中になるきっかけ作り〜 
▶︎第7回 かつての地域コミュニティの役割になれたら 〜シュートやドリブルが上手くなること以上に大切な価値〜 
▶︎第8回 情報社会において、言葉尻だけではなくて 〜経験が積み重なってこそ成長の礎になる〜
▶︎第9回 プロジェクトをより価値のあるものにするために 〜子どもだけでなく、ご両親にも子育ての助けになる情報が届けば〜
▶︎第10回 子どもを育てるご家庭にむけて 〜コミュニティは子どもたちだけのためでなく〜
▶︎第11回 より価値のある活動を 〜選んでよかった、応援してよかったと思ってもらえる「場」にむけて〜

 

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