バスケのかてきょコラム 第378号

良い癖と悪い癖

皆さんにはついやってしまう「癖」がありますか?

  • 足を組む
  • 指の骨を鳴らす
  • 考え事をするときに腕を組む
  • ボールを持つとドリブルしてしまう…

など、よくありがちなものをあげてみましたが皆さんはいかがでしょうか。

よく考えてみると、人に言われて初めて気がついたり、改めて考えるとよくこういう行動をするかなと気づくことになります。

行動だけでなく、考え方にも癖はあるでしょうか?

  • マイナスの方向に考えてしまう
  • 人のせいにする
  • 意見に対して常に疑問を持つ
  • 自分にできることを考える

これらの自分の考え方の癖についても、つい無意識のうちにしてしまい、自分を振り返る機会やきっかけがないと気づくことはできません。

みなさんの中には

「この癖、辞めたいんだけどな…」

と思ったことがある方もいるかもしれません。

皆さんの癖は、いつから癖になったのでしょうか。

どのようにして癖になっていったのでしょうか。

なぜそのように行動したり考えてしまうのでしょうか。

みなさんが持っている癖は、日々積み重ねてきた結果自分の無意識の中で行われるようになったのではないでしょうか。

ボールを持つとついドリブルをしてしまうというのも、初めは主体的に自分がそうしようと選択して行動を起こしていたものが、日々それを積み重ねていくうちに反応的に行動するようになり、それが「習慣」となっていったのでしょう。

実は、皆さんの人格も同様、日々の行動や考え方の積み重ねつまり「習慣」でつくり上げられるものなのです。

もし自分が優秀でありたいと思うのであれば、優秀さというものは単発的なものから生まれることはなく、今までみなさんが積み上げてきた行動の総計である「習慣」から生まれるものなので、日々の習慣から見直していくことが必要になります。

「人格は繰り返す行動の総計である。それ故に優秀さは単発的な行動にあらず、習慣である」

というとても有名な格言があります。

大きな木を想像してみて下さい。

太い幹があり、そこから生える枝や葉、花、果実。

それらに栄養を送っている源は「根っこ」です。

長い年月をかけて育った根っこから全体へ栄養が送られていきますね。

では、根っこの部分が腐っていたら健康的な葉や立派な花や果実は実るでしょうか。

もし、応急処置的にその腐った葉や果実を刈り取ったとして、そこに再び実るものはやはり腐った葉や果実です。

目先のものを刈り取ったとしても、根っこの部分が腐っていることには立派なものに育つことはありません。

このように、応急処置的な行動や態度といった「葉っぱ」を刈り取ったとしてもそれは目先の問題を解決しているだけになります。

大切なのは「根っこ」の部分つまり自分の考えの根源であり、

自分の人格を定義し、世界を見るレンズを構成する基礎的な考え方を変えることによってのみ、より素晴らしい人格の持ち主になっていけるのです。

たった一回だけ素晴らしい話を聞いたからといって、すぐに素晴らしい習慣が身につくわけではありません。

自分の根本を見直し、長い時間をかけて積み重ねていくことで自分自身に栄養を与え続け、習慣になっていくのです。

スポーツ選手としても、一人の人間としても素晴らしい能力を発揮して成長を遂げていくためには、より良い習慣を身につけていくことが重要です。

これまで紹介してきた7つの習慣を磨いていくことで、より素晴らしい選手や一人間になることが可能なのです。

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