自分磨きは私的成功だけでは完成しない
「もっと充実した毎日を送りたい」
「自分自身をもっと高めていきたい」
「満足した!と言えるような人生を送りたい」
自分自身を一層高めていくために、
皆さんはどのような「自分磨き」に取り組みますか?
自分磨きをしていくためには、自分の体のメンテナンスをしたり、知力を向上させたり、自分のミッションステートメントを見つめ直したりすること、つまり「肉体的側面」「知的側面」「精神的側面」を磨いていくことが大切だという話をしてきました。
しかし、これらのような自分自身に直接働きかける活動だけでは、能力を発揮し続けることはできないのです。
どのような人間関係の中で生活していくかというのが自分自身の能力を発揮し続けていけるのか否かということに関係してくるのです。
それが、これから紹介する「社会、情緒的側面を磨いていく」ということです。
これまで紹介してきた「肉体的側面」「知的側面」「精神的側面」は第一の習慣から第三の習慣と深く関わってくるものでした。
主体性を発揮すること、目的を持って始めること、重要事項を優先すること、つまり、個人の活動です。
それに対して「社会、情緒的側面」は、他人との関わり合い、つまり第四の習慣から第六の習慣が深く関わってきます。
Win-Winを考えること、理解してから理解されること、相乗効果を発揮すること、どれも人との関わり合いに関するものです。
「社会、情緒的側面」は、人との関わり合いの中でもつ「気持ち」に関するものです。
この「気持ち」というものは、人間関係と深く関わってきます。
日常で感じるうれしさ、怒り、悲しみなどの感情は、大半が他人との関わり合いの中で生まれてくるものではないでしょうか?
皆さんにとって身近な仕事の場において大抵ぶつかる問題が、人間関係の問題です。
仕事で関わる人達と接する中で、人間関係がうまくいかないと辛い思いをしたり、怒りを覚えたり、私たちの感情にとても負荷がかかります。
しかし一方で、お客様に喜んでもらえたり、クルーと共に喜びを分かち合えることで非常に大きな喜びを得ることもできます。
このことから、感情と人間関係はとても大きな結びつきがあるということを理解いただけるでしょう。
私たちが生活していく中で、人との関わり合いというものは切っても切り離せないものです。
人間関係がうまくいかなくて辛い思いをしたり、悲しい思いもします。
怒りを覚えることもあります。
人間関係がうまくいかなかった原因は何でしょう。
お互いの信頼関係は築けていたでしょうか。
反応的な態度をとっていなかったでしょうか。
自分から理解して理解される行動をとっていたでしょうか。
あなたの知力がいくら優れていたとしても、人間関係の構築をないがしろにして周囲からの信頼残高が少ないと、生活の中で大きな問題に直面した時に、周囲の人とのコミュニケーションがうまくいかなくて問題の解決にたどり着くことが難しいでしょう。
自分を見つめ直し、良い人間関係を築いていこうと行動することで「社会、情緒的側面」を磨いていくのです。
それに対して、良い信頼関係を築き上げ続けていくことで互いに助け合い、支え合い、大きな喜びを感じます。
あなたが心から嬉しくなるのは、どういう時ですか?
何かを自分一人の力で達成した時でしょうか。
誰かに仕事を評価してもらえた時でしょうか。
自分がしたことに対して誰かが心から感謝してくれた時でしょうか。
心から嬉しくなることには共通していることがあります。
それは「誰かに喜んでもらった時」ということです。
人や社会に貢献できる時、私たちは喜びを感じることができるのです。
喜びを感じた時には、あなたの心に感謝の気持ちが生まれるでしょう。
この感謝の気持ちはプラスの循環を生み出し、お互いを相互依存の状態へ導いてくれます。
喜びから生まれた感謝の気持ちと相互依存の状態は心を安定させてくれる栄養となり、精神状態の安定にもつながり、そこから自分磨きの要素である「肉体的側面」や「知的側面」を磨いていくための活力ともなります。
このプラスの循環は周囲に幸福感を与えながら自分自身も幸福感を得ることができます。
家族や友人、誰か大切な人と喜びを分かち合い、良い信頼関係を築いていきながら相互依存していく。そして理解して理解される関係性の間柄でいることが自分をより向上させていくためには必要なのです。
この側面を磨いてくことは、家族や友人、誰か大切な人と過ごす時間を通して関わり合いながら信頼関係や人間関係を強めていく活動になります。
そこを磨くことによって自分が持っている能力を最大限に引き出し、維持向上させ続けることが可能になるのです。
そして、幸福感を味わいながら充実した毎日を過ごすことができ、最期に心の平和を感じることができる長期的な効果を得られるのです。
また、自分だけの幸福感でなく、周囲の人にもそれを与えることができるのです。
誰かに喜んでもらえることで心に元気や勇気をもらえますよね。
「社会的、情緒的側面」を磨くために今すぐできること
- 周囲の人を批判するのではなく、長所を見つけて褒めてあげる
- 相手の悪いところを直そうとせず、いいところを褒める
- 「信頼できるかどうか」で評価するのではなく、まずは「信頼して」みる
- 約束は必ず守る
- 自分の利益を考えず、周囲に貢献、奉仕すべく行動する
- ボランティアに参加する