バスケのかてきょコラム 第365号

インサイド・アウトがWIN-WINの扉を開く

『7つの習慣』でコヴィー博士は以下のように言っています。

“ものの見方は人によって大きく異なっている場合がある。
にもかかわらず、私たちは何年にもわたって自分の価値観で生活し、それを「事実」だと思い込み、その「事実」が分からない人の人格や精神状態を疑問視してしまいがちなのである”

Aチームは選手がそれぞれの考え方や価値観を理解し、一つの目標に向かって取り組んでいるチーム。

Bチームは選手がそれぞれ自分の考えている事をぶつけあって、一つの目標に向かって取り組んでいるチーム。

どちらのチームがより信頼し合い、より高いチームワークでWIN-WINの関係を築くことができるでしょうか。

チームワークを高めていくためには、選手同士がお互い信頼し合っている状態をつくること、

そしてチームがWIN-WINの関係でお互いを高めるようになるには、「相手を理解してから理解される」という習慣が重要です。

例えば、

自分の仕事の中で今の仕事に追われていることやクレームの多さ、お客様の要望やわがままさが「毎日の問題」だと思っている頃、上司は来月の売り上げ計画、新規のお客様との契約問題、次年度の採用の問題などについて常に考えていることでしょう。

そして、クレームを出す顧客に対して、

ある人は「クレームを出す厄介な顧客」と思い、

ある人は「利益をもたらしてくれる顧客」と思っているかもしれません。

コーチとしては子ども達の将来のためにバスケのコーチングをしていて、今は勝てなくてもよいと考えていて、

保護者としては子ども達の今を考えていて、勝つことで子ども達の自信ややる気が芽生えてくると考えるかもしれません。

このように、人の話や言葉を聴けば聴くほど自分のものの見方、考え方とは大きな違いがあることに気づくでしょう。

どちらが絶対的に正しいとか、間違いだということはありません。

どちらも正しさを含んでいると考えるべきでしょう。

この違いに気づき、認め、尊重することこそがチームワークを高めていくことにつながります。

「相手が自分の事をわかってくれない」

と相手が理解してくれない時こそ、

自分から相手を理解することを始める『インサイド・アウト』が必要です。

自分がコントロールできない相手の考え方や、ものの見方、行動や環境に注力している限り、大きな成果を出すことはできません。

しかし、自分が相手を理解することはいつでもできることです。

相手がこちらを理解しようとする価値観を持っていなくても、こちらから相手を理解することはできるのです。

自分が相手の話を聴き相手の真意を理解することで、問題になっていることに気づくことができるでしょう。

「相手が理解してくれたからそれを返す」といったような、相手に原因を求める『アウトサイド・イン』の考え方ではなく、

自分から相手に歩み寄り、自分から信頼される人間になろうとする『インサイド・アウト』の考え方をもつこと。

そして、自分から行動する勇気を持つこと。

自分から理解をするために行動を起こすのには抵抗や違和感があり、勇気が必要になることでしょう。

しかし、あなたのその行動ひとつで、人間関係、組織に影響を与えることができるのです。

相手を理解すればするほど、相手を大切に思う気持ちが生まれ、貢献したいと思う気持ちが強くなるでしょう。

“「相手のいうことによく耳を傾ける人こそ、偉大な人である。」”

カルヴィン・ク―リッチ

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