
前回に引き続き、ナポレオンヒル博士の「思考は現実化する」から、子どものスポーツのエッセンスをご紹介していこうと思います。
『1センチ余計に進むこと。私とクレメント・ストーンはこれをプラスアルファの魔法と呼んでいる。1センチというのはもちろん比喩である。つまり、今与えられている給料や報酬以上のサービスをすることだ。自分が必ずやらなければならないことにプラスアルファをつけるようにする。
ビジネスマンなら、会社が要求している以上の仕事をこなすような働きをすることだ。』
このプラスαの魔法はとても強力です!
僕が自分でプラスαの魔法を体験したのは、大学時代にやっていたアルバイトの時でした。
僕は、お世話になっている恩師からの紹介で働くようになったバイト先だったので、とにかく給料以上の働きをするぞという意気込みで毎日働いていました。
「午前中に終わらせてね」と頼まれた仕事を1時間後に終わらせたり、社員の人たちの仕事のミスを取り返すサポートをしたり、今までのアルバイトの人が任されたことのない仕事までやったり、とにかく自分を磨くことにもなるので意識高く貢献できることを探していました。
そうすると、会社の方々も本当に良くして下さるし、新しい仕事も任せてもらえたし、社長のお宅に食事に招いてもらえたりと、単なるアルバイトを超えた扱いをしていただけるようになりました。
この頃、「給料が安いから仕事を頑張る気になれない」とか「認めてもらえないから気持ちが入らない」というような会話をよく耳にしていました。
順番が違うだろ?って、学生のアルバイトでありながら社会人の人達の会話に違和感を感じていました。
給料が上がったからがんばるんじゃなくて、会社の人達の想像以上にがんばっているから周りが給料を上げたくなるだろうし、仕事を任せたくなるんだと思います。
ということです。
これからもこの二つのことを子ども達にバスケを通じて伝えていきたいと思います!
バスケットボールでも同じです。
「先生が試合に使ってくれないから練習のやる気が出ない」
これでは、指導者にとってその選手の信頼残高が増えることはありません。
結果として、いつまでも出番をもらうことは無いですし、成長の機会も失い続けるでしょう。
プラスαの魔法は、とにかく見返りを意識せずに、周りが驚くくらいやることです。
そうすることで、周りからの信頼残高が自然と高まっていきます。
そして、結果として魔法のように周りの見る目が変わっていくでしょう。
「こんな練習やってても意味無いじゃん。」
こういう姿勢の子どもは、社会人になったときに、「こんな仕事、意味無いよ」「給料分働いてるのにまだやれって言うのか」という姿勢で仕事に取り組むでしょう。この子は果たして会社に必要とされる人材になれるのでしょうか。
コーチが求めるよりもさらにもう一歩努力をするそういった姿勢が、なりうる最高の自分へと近づく原動力となるのです。
そしてその先には、たくさんの人達から信頼される人材へと成長していけるのです。