バスケのかてきょコラム 第357号

第357号 WIN-WINを考える

スポーツをしていると、「勝ちか負けか」という考え方が強くなってしまう傾向があるようです。

何事にも勝ちか負けか。

人生勝ち組にならなければならない。

人をだましてでも自分が得をするように、といった具合です。

バスケットボールなどチームスポーツをする上で、もちろん対戦相手との「勝敗は」つきものです。

対戦相手だけでなく、チーム内での「競争」もあります。

最終的には”チームで勝つ”ために、チームメイトとは協力体制を作らなければなりません。

チーム内で足の引っ張り合いをしているようでは、自分たちの力以上の大きな力は発揮できないでしょう。

それぞれの選手達がどのような関係性を築くことがよいのでしょうか。

チームメイトとは、「WIN-WIN」の関係を築く必要があります。

WIN-WINとは、『相手も勝し、自分も勝つ』という考え方です。

相手が得をすると、自分は損をした気分になる。

相手が楽しんでいると、自分は負けた気持ちになる。

このように、誰か勝つと誰かが負けると考える人は、自分以外の人が勝つことイコール自分の負けという発想になりがちです。

このような考えを持っている人は、何とかして人を陥れようとしたり、足を引っ張ったりすることになります。

人間関係におけるパラダイムは以下の6つに集約されるといわれています。

  • WIN-WIN
  • WIN-LOSE
  • LOSE-WIN
  • LOSE-LOSE
  • WIN
  • WIN-WINまたはNo Deal

多くの人が持っているパラダイムが「WIN-LOSE」です。

これは私が勝ってあなたは負けるという考え方です。

WIN-LOSEのパラダイムを持っている控えの選手は、スタメンの選手に対して「失敗しろ」「怪我してくれ」「調子が悪ければ自分が出られる」と思っています。

WIN-WINのパラダイムを持っている控えの選手は、スタメンの選手に対して

「彼はうまいなぁ。でも自分がもっとうまくなって試合に出よう」

「~さんのシュートはすごいけど、自分はリバウンドで活躍できるから、彼が外してしまったシュートも自分がリバウンドを取るぞ」

「彼が調子悪くても、自分がフォローできるようにシュート練習をしよう」

といった考え方になります。

どちらの考え方が、最終的にチームワークを高めるか、簡単に想像がつくと思います。

同じ競争でも、相手を落とし込もうとする競争と、

相手を尊重しお互いを高めようという競争ではお互いに成長の度合いが違ってくるのです。

次回、LOSE-WINのパラダイムについて考えていきます。

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