第356号 大事なことを優先する習慣
皆さんの普段の生活では一日の中で色々なことに取り組み、数えきれないほどの意思決定をしていることでしょう。
朝目が覚めてから、洗顔や着替えなどに始まり通学通勤、授業、仕事、クラブ活動、食事、入浴、課題、テレビ、ゲームなどなど…
1日の活動の中で、あなたが重要だと思っているものはどれでしょうか。
充実した生活を送るために大切にしたいと思っていることは何でしょうか。
私たちの行動は、
「重要なこと」と「重要でないこと」
「緊急なこと」と「緊急でないこと」
に整理することができます。
これらを「緊急度」と「重要度」で切り分け、4つの領域に切り分けています。
≪第一領域≫は緊急であり、重要なこと
≪第二領域≫は緊急ではないが、重要なこと
≪第三領域≫は緊急だが、重要ではないこと
≪第四領域≫は緊急でも、重要でもないこと
実は、私たちの活動を振り返ってみると、普段の活動・行動がいかに緊急という基準で行動しているかがわかります。
それぞれの領域の具体的な例を挙げてみます。
≪第一領域≫緊急であり、重要なこと
・明日までの課題
・差し迫った問題
・病気や事故、災害
・クレーム対応
≪第二領域≫緊急ではないが、重要なこと
・バスケの自主練
・毎日の勉強や手入れ
・読書
・人間関係作り
・準備や計画
≪第三領域≫緊急だが、重要ではないこと
・重要でない電話やメールへの対応
・妨害や邪魔
・無意味な接待や付き合い
・多くの会議
≪第四領域≫は緊急でも、重要でもないこと
・だらだらとした電話やメール
・長時間のテレビ
・待ち時間
・暇つぶしのゲーム
私たちにとって本当に重要な活動はどの領域でしょうか。
それは、
「緊急ではないが重要な」第二領域の活動です。
しかし、第二領域が重要だとわかってはいるものの、
私たちは第一領域や第三領域の「緊急なこと」に基準を置いて生活してしまっているのです。
電話やメール、接待、妨害、災害などの「緊急事項」というものは、いつ何時も向こうからやってきます。
その反面、毎日の勉強や自主練、人間関係作り、準備や計画という「緊急ではないが重要なこと」は向こうから働きかけてくることはありません。
自分から働きかけなければならないのです。
では、バスケットボールにおいてはどうでしょうか。
自分で目標を決め、努力をすると決めた場合、自主練は「緊急なこと」になることはほどんどありえません。
「緊急ではないが重要なこと」の第二領域に当てはまります。
いい選手になるためには、この第二領域を大事にすることです。
与えられている時間は決まっています。
「お笑い番組を1時間見るということを決意すること」は、その一時間を他のことに使わないと決意したことになります。
毎日ハンドリングをやると決めたのに、その緊急でないことを後回しにしてしまったがために、食事の時間が来て、風呂に入る時間となり、終わっていない課題を終わらせなければならず、結局もう寝る時間になってしまうのです。
一日で使える時間をバケツに例えると、まずは大きな石(大事なこと)から入れていくのです。
それから、残りの小さい石(簡単にできること)を入れていくとたくさんのことをやることができます。
大事なことを後回しにせず、実行していく行動力が必要ですね。