第341号 コーチ銀行と信頼残高
今日はバスケの練習日。
練習開始時間に間に合うように選手が続々と集まってきます。
そんな中、練習開始時刻になってもまだ来ていない選手が2人。
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遅刻をした1人目の選手Aさんが到着しました。
「Aさん、今日も遅刻だぞ!早く準備をしなさい!」
コーチは厳しく注意をしました。
その後、遅刻の2人目の選手Bさんが到着し
「今日はどうした。遅刻ですよ。準備を急ごう。」
コーチはやさしく声をかけました。
このことについて皆さんはどう思いますか?
まず、前提には
厳しく注意を受けたAさんは、
・遅刻が多い
・忘れ物をよくする
・時間や約束を守らないことが多い
そんな選手のようです。
2人目のBさんはというと
・遅刻はめったにしない
・時間や約束をしっかり守ることができている
・何事も一生懸命に取り組む
そんな選手で、今回は珍しく遅刻をしてしまったようです。
前提の話から、コーチの態度についてどう考えますか?
このコーチは2人に対する信頼の度合い、いわゆる「信頼残高」によって言葉のかけ方が変わっています。
ある日に同じ失敗をした2人ですが、
普段の様子から2人に対するコーチの信頼残高の貯まり具合に差があったのです。
人はみな、銀行を持っています。
その銀行は、人に対する信頼が預けられているもので、そこにどれくらいその人に対する信頼があるかというのを「信頼残高」といいます。
そこで、AさんとBさんが信頼の預け入れをしているコーチ銀行をのぞいてみましょう。
Aさんは普段の行動から、コーチ銀行の信頼残高を増やしていましたか、減らしていましたか?
いつも遅刻をしていたり、約束を守れないのは、信頼残高を減らしてしまう行動になりますね。
一方、Bさんの普段の行動はどうでしょうか。
コーチ銀行の信頼残高を増やしていまいたか?減らしていましたか?
時間や約束を普段から守っていること、何事も一生懸命に取り組んでいる姿勢というのは、信頼残高を増やす行動になりますね。
信頼残高が高いか低いかで、同じ失敗でもコーチの言葉がけが違っていまいた。
普段からの態度や取り組みが、コーチ銀行の信頼残高に影響してくるのです。
コーチ銀行に限らず、チームメイトや友達などそれぞれの人がそれぞれの立場で銀行を持っています。
コーチやチームメイトとお互い信頼してスポーツをするためには、お互いが信頼残高の「預け入れ」をすることです。
友達と良い関係を続けたいと思っているのであれば、お互いが信頼残高の「預け入れ」をすることです。
「自分がしてほしいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ。そして、自分がしてほしくないことは、決して他人にもしないことだ。」
哲学者のナポレオン・ヒル氏はこれを成功の黄金律としています。
コーチからなかなか認めてもらえない、友達となかなか良い関係が作れない、自分だけがいつも冷たくされるなどいったことを感じることがあるならば、
まずは自分自身が信頼残高の預け入れをしてたかと、自分の行動、態度、姿勢に目を向ける必要があるでしょう。
預け入れをコツコツと続けた信頼でも、時によっては一瞬で失ってしまうこともあるでしょう。
失ってしまった信頼を取り戻すのには、やはり時間がかかります。
しかし、誰しも銀行を持っているので、
少しずつ預け入れしていけば必ず信頼残高は増えていきます。
お金も信頼も、残高を増やしていけば豊かな未来が築けますね(^^)
「貯信」をはじめましょう♪