第334号 信念
前回、15個のブロックを接合する10個の要素を紹介しました。
その中でも競技力のすぐ上にある「忍耐力」と「信念」のうち、今回は「信念」についてのお話です。
「信念」は、
物事が本来あるべきように展開するということを信じる心を持つということです。
ひとつの目標を達成しようとするとき、どんな準備をしていけばよいでしょうか。
それは、皆さんが今まで積み重ねてきた15個のブロックが教えてくれるでしょう。
●情熱と勤勉さを土台に、人々と力合わせること。
●目標に向かってとことん集中し、行動に移す勇気を出すこと。
●技術、コンディションを最大なものとし、自分のすべてをチームに捧げる覚悟を決めること。
●自分のなすべきことを全てやり尽くして準備を整え、平常心で取り組み続けること。
物事は自分の思い通り、願い通りにいくことはありません。
しかし、自分たちがすべきことをしている限り、物事は本来あるべきように展開していきます。
それを信じることが大切なのです。
ここで、最善の準備をするための考え方をひとつ紹介します。
スティーブン・R・コヴィー氏が著した「7つの習慣」の
影響の輪と関心の輪というものです。
私たちは多くの関心事を持っていますね。
その関心事のを一つの輪にして、その輪の中には実質的にコントロールできるものとできないものがあります。
(関心のない事柄は輪の外です。)
コントロールできるものは影響の輪として、関心の輪の中に描くことができます。
この2つの輪のどちらに集中するかによって意識の持ち方や準備の質に差が出ます。
自らがコントロールできる部分(影響の輪)に集中している人は、積極的なエネルギーをつくり出し、影響の輪が広くなります。その結果、関心の輪はその分縮まっていきます。
その影響の輪に入るのは、自分のコンディション、自分の行動、時間の使い方、練習へ取り組む姿勢、未来などでしょう。
一方、自分のコントロールが及ばない部分(関心の輪)に集中している人は、自分自身にできることに目を向けないため、関心の輪の面積の割合が大きくなり、影響の輪は縮まります。
その関心の輪に入るのは、気候、周りの環境、人のコンディション、目標としている日までの時間、過去の失敗などでしょう。
どちらの輪に集中すればよりよい方向に向かえるか、
皆さんならお分かりになるでしょう。
もし関心の輪の中でも全くコントロールできない部分があったとしても、影響の輪に集中する人は自分の態度や考え方、見方を変えることができるので平常心で臨むことができます。
目標に向けて時間の使い方を工夫し、コンディションと準備を万全にした状態で臨むことができれば、関心の輪の部分は最小限に留めることができるでしょう。
以上、影響の輪と関心の輪の考え方を紹介しました。
文頭でも記しましたが、
自分たちがすべきことをしている限り、物事は本来あるべきように展開していくのです。
本来あるべきように展開するという信念を持っていれば、
自分のできることに集中し、最善を尽くす行動を起こせるのではないでしょうか(^O^)
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