第337号 習慣が味方になる
無意識のうちに行動してしまっていることってたくさんありますよね?
それは習慣化されていることで、気づかぬうちにそう行動してしまっていることが多いのです。
また、物事の捉え方や考え方も自分が気づかぬうちに習慣化されています。
では、どうして行動や考え方は習慣化されるのでしょうか。
それは、ある一つの行動や考え方を日々繰り返しているからです。
麻や糸などの一本の繊維があるとします。
一つ一つの行動や考え方はその1本の繊維です。
その繊維が集まって束になると一本の縄となり、さらに束ねることで縄よりも太くより頑丈な綱となります。
一つの行動や考え方を積み重ねていくと一本の繊維が縄になるように、行動や考え方は無意識のうちに簡単には断ち切ることのできないものになります。
さらに行動や考え方を積み重ね、一本の繊維が縄よりも太くより頑丈な綱になると、より断ち切ることが難しい根深いものとなっていきます。
これが習慣化です。
1本の繊維であれば簡単に断ち切れます。
ある一つ行動や考え方も、意識をして行動するため簡単に変えることができます。
しかし、行動や考え方が積み重なって縄のようになってしまうと簡単に断ち切ることができなくなってしまい、変えようと思っても中々上手くいきません。
それがさらに綱となってしまえば、さらに断ち切ることが困難になります。
習慣というのは自分の敵となり、味方にもなります。
悪い行動や考え方を積み重ねている場合、それは自分で悪い習慣をつくり上げ、綱のようになってしまうとそれを断ち切ることが難しくなります。
また、綱になってしまうと一本の繊維が見えづらくなり、その積み重ねてきた悪い行動や考え方にさえ気づかなくなっていきます。
よい行動や考え方を積み重ねている場合は、それが習慣化され、無意識のうちによい行動や考え方ができるようになり、習慣が味方になってくれます。
悪い習慣と同様に、よい習慣の綱も一本の繊維は見えづらくなります。
しかし、たとえその一本が見えなくても自分がしてきたことを信じて行動を続ければよいのです。
▼悪い習慣を断ち切るためには?
自分を変えるには、習慣を変えていくしかないのです。
「人のせいにして、自分は悪くないと思い込んでしまう。」
このときに、まず自分がそういう考え方で物事を捉えてしまっていることに気づくことが必要になります。
まずこの「気づく」というのが第一難関です。
「人のせいにしてしまっていたけれど、自分自身にできることはなかったのか?」
と自分自身の物事の捉え方や考え方、行動について省みてみると何か気づくことがあるかもしれません。
物事の捉え方や考え方の転換(パラダイムシフト)が起こることで初めて行動を変えることができます。
パラダイムシフトが起こり、あとは行動に移していく決意が必要ですが、
習慣化されたものは簡単に断ち切ることのできないものとなってしまっています。
ギロチンのようにものすごい力量でインパクトのあるものがあればよいのですが、
習慣化されたのものをすぐに断ち切ろうとするのは中々難しいです。
皆さんが持ち合わせている自分を変える熱い決意で磨いたナイフで少しずつ悪い習慣を断ち切り、
粘り強く取り組んでいくことが良い習慣の綱を新たに作り上げていく近道となります。
悪い習慣を綱を粘り強く断ち切ろうとしている時間は、良い習慣の綱を作り上げている時間となっていることでしょう。
最後にとても有名な格言を紹介します。
「人格は繰り返す行動の総計である。それ故に優秀さは単発的な行動にあらず、習慣である」