バスケのかてきょコラム~328号~

第328号 技術

ピラミッドのまさに中心にくる石は「技術」です。


ウッデンコーチは
「技術とは、自分の仕事のすべてをしっかりと遂行できるということである」
と言っています。


シュートの得意な選手がいるとします。
その選手がチームの役に立ち、力を発揮するためにはシュートだけを練習して高確率で決めることだけをすればよいのでしょうか。


では、シュートを打つまでの過程を考えてみましょう。


まず、ボールを受け取るためにディフェンスの強いプレッシャーから逃れなければなりません。
キャッチングの技術、ボールミートの技術などシュートそのもの以外の技術を正確に遂行できる力が必要になります。


また、ボールを受け取ってからディフェンスに取られないようにシュートを打つ技術や、シュートまで持っていく技術も必要となります。


シュートを打つまでの過程を経てはじめて自分の力を発揮できるでしょう。


このように、「シュートが入る」という自分の力を発揮するために身につけなければならないのは、シュートを決められる力ではなく、バスケットボールにおける「基本」です。
シュートという一部分だけができているだけではなく、その他の要素も含めシュートを打つための過程つまり「基本」の全てを迅速かつ正確に遂行できることで、自分の力を発揮することができます。
シュートが得意な選手が力を発揮するためには、シュートだけを練習すればよいというわけではないのです。


ウッデンコーチ率いるUCLAにはシュートの上手い選手が何人かいましたが、彼らは試合になるとシュートをすることができなかったのでチームの役に立ちませんでした。
逆にシュートはたくさんするけれど、上手く決まらない選手もいたようです。




「基本」について、マイケルジョーダンはこう言っています。
「一瞬でも基本を忘れたら、根本から崩れさってしまうだろう」
「NBAに入って、ぼくは大学とは違ったことをいろいろと学ばなければならなかったが、シュートであれ、ディフェンスであれ、基本を身につけていたので、NBAの技術を難なく会得するとこができた。新しいことにぶつかっても、基本を身につけていたので、すべてを理解できた。」




バスケットボール選手に限らず、どんなスポーツ選手、弁護士、医者などどの職業であれ、それは当てはまります。
必要とされる基本の全てを習得し、そこから自分の能力を活かすのです。
常に基本を出発点にすれば、どんなことでもレベルを上げることができるでしょう。


多くの経験を積んだとしても、もし間違った技術での経験を積んでいたのではそれは間違った技術の名人になってしまいます。
「基本」は常に忘れず技術を身につけていけば、自分のベストの力を発揮することができるでしょう。




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