バスケのかてきょコラム~第305号~

第305号 FIBAが提唱する指導法 “COACHING ON THE RUN”

“COACHING ON THE RUN”というものを皆さんご存知でしょうか?

これは、FIBAが提唱する指導法の一つであり、コーチが指導を行うときに重要とされる考え方です。

限られた時間の中でどのようにして練習の成果を出すのか、これはどんなコーチでも考えますよね。
そのためには練習中に子どもたちのプレータイムを削らないということが大切になります。


COACHING ON THE RUNとはドリルを行なっている間に選手にフィードバックを与えることです。

ドリルを行なっている中で特定の選手を止めてフィードバックを行なったり、ドリル中など流れの中で選手の間違っているところを直していくといったものです。


フィードバックをその場ですぐに伝えることは選手にとって非常に有効です。

もし、コーチがフィードバックをすぐに伝えず、ドリルの終わりやキリのいいところまで待っていたとします。
すると、コーチが伝えたい場面から時間も経っているため、選手自身は受けたフィードバックと実際の自分のパフォーマンスをコーチが望んでいるものと同じように受け取ることができないかもしれません。

他にも、コーチが伝えようと思っていたフィードバックのうちいくつかを忘れてしまうかもしれません。
このようなことが起こらないようにする必要があり、これらを回避することができるものも”COACHING ON THE RUN”の特徴の一つです。


過半数以上が間違っている場合は全体に向けてフィードバックを与える必要があるかと思いますが、
「この選手のここを直したい!」など全体に話す必要がない場合は、他の選手の練習が止まらないように個人的にフィードバックを与えるか、ドリルの流れの中で伝えていくということが大切になります。


またフィードバックを与える時は伝える言葉が長くなりすぎず、端的に伝えることも大切です。

その時に選手とコーチとで共通のキーワードを決めておけるとスムーズになります。


現在はバスケの練習ができる時間も減ってきています。

その限られた時間の中で選手へ効率よくフィードバックを与えることは大切ですよね。

ご自身が指導現場に立つ際にぜひ気に留めてみてください!




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