第300号 練習におけるコートの中の時間と外の時間の使い分け
スポーツ空間論第3弾です!
2週間にわたりスポーツ空間をどう作っていくのか、
練習メニューを組み立てる際にエルトラックのコーチがどんなことを考えているのかを紹介してきました。
そこで今回はコートの中の時間とコートの外の時間の使い分けについてご紹介します。
スポーツにおける楽しさの要因として、活動自体が楽しいの他に交友・友好が楽しいというものがあります。
バスケットで知り合った友達はお互いに好きなことが同じということもあり
学校の友達とは違う要素で気が合ったり仲良くなれたりすることもあります。
スポーツ空間においてスポーツ自体に楽しさを感じる場合と現場に行かないと会えない友達との
交友に楽しさを感じること、それがモチベーションに繋がることも少なくないのかと思います。
練習中(コートの中)では規律の優先や集団行動があったり、選手同士は切磋琢磨しあうライバル関係にあったりします。
ですので練習後はコートの外の空間を大切にし、そこから解放させてあげることも大切です。
ダラダラした雰囲気でいろいろな話しができたり、バスケットも勉強も関係ない話しをすることで友好が深まったり、より活動が楽しくなるかもしれません。
その楽しい空間にコーチがコートの中の話しを持ち込んだりすると再度張り詰めた雰囲気に戻ってしまったりと
せっかくの気持ちを解放できる時間がなくなってしまいます。
学校の友達とはまた違ったスポーツ空間で出会った友達とダラダラした時間を過ごすことは
子どもにとっても貴重な時間となるのではないでしょうか。
コーチもコートの中の空間とコートの外の空間を使い分け、大切にすることで選手が活動自体が楽しくなり練習に対してウキウキワクワクすることに繋がるのではないでしょうか。
コートの中ではウキウキワクワク、ハラハラドキドキでき、没頭、没入できる空間を作り出し、
コートの外ではお互いがコミュニケーションが取れる空間を作り出す。
コーチがそうした空間の演出者となり子どもたちにとって特別な空間を作り出すことができれば
よりチームの一体感、楽しいスポーツ空間を作っていくことができるのではないでしょうか。