
今回の主人公は8スターズ獲得を達成した現在中学1年生の増田 颯太(ますだ そうた)さんだ。小学校卒業までに獲得することを目指して努力をしてきた颯太さん。そんな颯太さんのこれまでの頑張りと将来に向けての熱い想いがたくさん詰まった記事になっている。
長い期間かけて手にした勲章へ
ERUTLUCには練習会で取り組んでいる7項目の技能検定がある。この技能検定は自主練習の延長として、子どもたちが主体的に取り組みながらなりうる最高の自分を目指していくことをねらいとしており、技能検定はそれぞれ初級者向けの7級から高難度の1級までで構成される。それぞれの級の内容をすべてをクリアするとその級の星をもらうことができるシステムで、この7つの星に、ある条件を達成すると獲得できる幻の星を加えた8つの星を揃えると、『8スターズクラブメンバー』に認定され表彰されるものである。
はじめに、この8スターズを獲得する条件の一つである技能検定について颯太さんに伺った。
「技能検定で得意だったのはカップリングスキップです。苦手なものは体幹・柔軟でした。1級のギャノンプッシュアップが一番苦戦しました。」
体幹の1級の内容は、ボール4つの上に、それぞれ手足の4点を乗せ、ボールに乗った状態でプッシュアップを行うという、バランス能力や体幹など、総合的な基礎能力が求められるものになっている。私たちはこのトレーニングを「ギャノンプッシュアップ」と呼んでいる。この項目には、これまで8スターズを獲得してきた多くの選手も苦戦をしてきた。
毎日の積み重ねが必要となる技能検定。颯太さんは技能検定をすべて合格するまでに小学6年生の8月から2月までかけて獲得した。長い時間をかけて取り組んだ颯太さんのエピソードについてせまる。
「1級のギャノンプッシュアップは最初はすぐに落ちてしまってかなり大変だったんですが、家でいっぱい練習してだんだんコツを掴んでいきました。技能検定も大変だったんですがそれ以外で大変だったのがスポーツのすすめの保護者・コーチからサインもらうのに時間かかってしまって、スポーツのすすめは車の送迎時間とかに親に聞いてもらいました。」
何度も挑戦し続けてきた過程は決して楽なものではなかっただろう。それでも自分で試行錯誤し時には周りの人に助けてもらいながらでも達成したいと思った。そんな颯太さんの原動力はどこから来ているのだろうか。
「なかなか成功できなくて苦戦しましたが、頑張ることができた理由は一緒に検定カードをやっていた友達に負けたくなかったし、親にも励ましてもらったこともあったので最後まで頑張ることができました。」
「友達に負けたくない」という気持ちで頑張っていた颯太さん。何度も失敗しても保護者や周りの人に支えられ、そして達成したいという気持ちが颯太さんの原動力になっていたのではないだろうか。長い時間、達成したいという目標に向かって努力をし続けることができた颯太さんはこれからの人生において、なりうる最高の自分になっていく必要な考え方をこの取り組みから学んだのだろう。これからの颯太さんがとても楽しみである。

スポーツ選手として、どう向き合い、どう成長していくのか
8スターズクラブメンバーに認定されるための条件には、技能検定の他にもう1つある。それはエルトラックの練習会に通う子どもたちに配られる冊子『子どものスポーツのすすめ』に書かれている内容をアウトプットすることだ。
エルトラックでは、学んだことをインプット(知ったり、学ぶこと)したり、アウトプットしたりする(誰かに話す)ことを大切にしている。『子どものスポーツのすすめ』はスポーツをする選手としてだけではなく、これから社会への貢献や活躍に向けて成長していく子どもたちが大人になっても必要になる考え方を学ぶことができる。その内容をアウトプットすることを通じて、理解を深める狙いだ。颯太さんが印象に残っている話や学びになった話は何だったかを伺った。
「印象に残っている話は『サーカスの象』と『中国の竹の奇跡』という話です。この話が自分の中ですごく響いたなと感じています。」
この2つの話で颯太さんが印象に残っている部分は何か伺った。
「『サーカスの象』という話で印象に残っている部分があります。それは『できないと思い込んでいるといつまでもできるようにならない、やってみるということが大事』という文章が書かれていて、その言葉が自分の中で印象に残っています。」
「『中国の竹の奇跡』の話は種をまいてから、4年間変化があまり見られなかった竹が、5年目で25mも伸びたという話です。この話を聞いて、自分も練習中に上手くいかないことがあってもその先に成長があると思って頑張ろうと思いました。」
『サーカスの象』という話は自分で自分の限界を決めるのではなく、限界を決めずに挑戦していくことが大切であるという内容である。
『中国の竹の奇跡』という話はまじめに働き、時間とエネルギーを注ぎ、成長するためにありとあらゆる努力をする事が大切という内容である。颯太さんがこの話を聞いて、上手にいかないこともたくさんあった中で頑張れるきっかけになったのだろう。
これらの話を含め、この『子どものスポーツのすすめ』を通して、颯太さんの行動に変化が現れたという。それは一体何だろうか。何を学び、どう行動に移したのだろうか。
「チーム練習の際や試合の時に一回失敗してしまうと苦手意識を持ってしまって、それ以降に思ったようにプレーができないことがあります。この話を聞いてから、まずはやってみるという気持ちを大事にすること、その中でどうやっていたら成長するだろうかを常に考えて行動するようになっていきました。『子どものスポーツのすすめ』を読んでたくさんの学びを得ましたし、これからも役に立ってくれると思います。」
失敗することや自分にはできないかなと思う経験は誰でもあるだろう。ただ、最初から諦めるのではなく挑戦した先の成長を意識してやっているという。それを学んだ颯太さんはどんどん新しいことに挑戦していき、大きく成長していくのではないだろうか。その意識が行動に変わり、颯太さんから周りの選手が学び、その人達の行動も変わっていく。そんな影響を颯太さんから与えていくことができる選手になるのではないだろうか。
8スターズ獲得までの取り組みを近くで見られていた母・絢音(あやね)さんは
「この練習をすると一度言ったらひたすらやるんですよね。なかなか成功できない時に、気分転換に別のメニューをやってみればと話しかけたりしたんですけど『このメニューをやる』の一点張りで諦めずに続けられるタイプなんだなと改めて確認することができました。『中国の竹の奇跡』の話で夫婦で驚いたことがありました。去年のミニバス大会の時に私が感情的になってしまい、ダメ出しを言った時、主人に対して『自分は中国の竹なんだ』と話をしたみたいでした。『今すぐには結果は出ないけど一生懸命根を張っている状態なんだ』と話をしていて、それが私の中では印象に残っています。『子どものスポーツのすすめ』を読んだことによって、そういった考え方ができるようになったんだと感動しました。」
8スターズ獲得までの取り組みが颯太さんの行動1つ1つの変化につながっていて、目の前のことに反応的になるのではなく、主体的に次どうしたらいいのか考えて行動するようになっているのではないだろうか。ここでの学びがこれからの颯太さんへの成長を後押しするものになっていくのだろう。
より高みを目指して、向き合い方を徹底した先にある成功へ
ここからは颯太さんがエルトラックと出会ったきっかけ、そして颯太さんが通うスクールでの思い出や学んだことについてまとめていく。
はじめに、颯太さんがエルトラックの練習会に通い始めるようになったきっかけを颯太さんが語ってくれた。
「ミニバスで月1回のスキルトレーニングがあったのですが、板橋コーチにお世話になっていて、6年生になって板橋コーチがやっている三芳練習会に参加して、8月からは佐東コーチのスクールにも通うようになりました。」
その中で楽しかった思い出について颯太さんに伺った。
「楽しかった思い出はスキルキャンプです。そこで集めたラックで、服とか本が買えることを知りました。そこでコーチと1on1をしてラックを獲得していったことが楽しかったです。そこの合宿の中でヒーローインタビューがあるのを知って、選ばれたいなと思い、コーチに推薦してもらえるように頑張りました。なかなか選ばれなかったんですか2回目のキャンプで頑張っていたら釜石コーチに推薦してもらったことがすごく嬉しかったのを覚えています。」
スキルキャンプとは宿泊型のバスケットボール合宿で、合宿形式でしか体験できない内容や知識が詰まっているキャンプである。バスケットボールづくしの1週間を過ごしている颯太さん。スクールを通じて思い出が多く詰まっているのだろう。
また、ここでしか会えない仲間との時間が颯太さんとって、有意義なものになっていることだろう。普段の生活では会えない仲間との切磋琢磨した経験は小学生にとって貴重な時間なのではないだろうか。

そんな颯太さんがこれまで学びになったこと、得られたものは何なのだろうか。そして、その学んだことが颯太さんに、どのような変化をもたらしたのだろうか。
「学んだことは自主性ではなく、主体性が必要だということを学びました。自分は何がうまくいっていないか、何を練習すればいいか理解してコーチに言われてからやるのではなく、自分から考えてから行動しないと自分の成長に繋がらないと思いました。」
エルトラックでは自主性と主体性の違いを理解することを重要視している。自主性とは、何をすべきか決められたことに対して、自ら取り組むことを指す。それに対して、主体性とは「何かに取り組むかすら自分で決めて取り組めること」である。つまり、言われたことをただやるのではなく、何をすれば自分にとっていいのか、苦手なこともどうやっていけば解決できるのかを考えて行動していく人のことを指している。
颯太さんは、主体性の重要さを理解し行動に移しているからこそ、技能検定を始め、自分に必要なことに関して着実に努力をし、積み重ねることができているのだろう。
これらの話を踏まえて、母・絢音さんは
「エルトラックのスクール、CPMの練習でもそうなのですが感情が豊かになったと思います。ミニバスの時は最高学年になり責任感などを背負っていたというか緊張感が目に見えて出ている時が多かったのですが、最近はのびのびとプレイするようになったと思います。試合中に笑顔が見れたり、ミニバスの時には違うチームだった選手達とCPMでは一緒になり練習やオフコートの姿を見ていつも楽しそうだなと思って見守っています。自分の成長の責任は自分にあると理解して、色々な選択肢の中から自分で考え選択をする事によって失敗も沢山経験しながらエルトラックセンターが掲げている『なりうる最高の自分』へと近づいていってほしいです。私自身の課題としてはどんな時でも応援できる母でありたいと思います。」
周囲への感謝と恩返し、目標のジュニアウィンターへ
ここまでのインタビューを通して颯太さんのこれまでの取り組みや学んだことについて
伺うことができた。中学生にあがり、新しい環境で取り組んでいる颯太さん。バスケットボールが大好きで、それに対する情熱がとてもある颯太さんが今後どんな目標を描き、どういったキャリアを歩んでいきたいのか伺った。
まず、現状の颯太さんについてこう答えた。
「得意なプレーはキャッチからのドライブです。意識してやっていることは慌ててディフェンスが出てきた時に相手のトップフットを狙って抜いて、下がってきたらシュートを打つこととディフェンスの動き方を見て判断するようにしています。
これからの課題はディフェンス、ハンドリングだと感じています。自分が試合に出ている最初から最後までハードに続けることとハンドリングは時々自分でボールを運んだりすることもあるので相手にカットされないないようにしたいなと思います。」
颯太さんは自分の得意なプレーを『キャッチからのドライブ』と語ってくれた。相手の動きから自分のプレーを選択することが得意だという。そんな颯太さんが課題と感じている点としてはオンボールディフェンスとこれから自分の力でボールを運んでいくことが必要になると考えているようだ。主体性をもってハンドリング練習に取り組んでいるのだろう。自分が活躍していくそして、チームを勝利に導けるよう努力を重ねる颯太さんを今後とも応援していきたい。そんな颯太さんの憧れる人とは一体誰なのだろうか。 また、その人のどこに憧れているのだろうか。
「憧れの選手は河村 勇輝(NBA、メンフィス・グリズリーズ所属) 選手です。
自分よりも背の高い選手に怯まないで最後までドライブ、ディープスリーを決めたり、あとはディフェンスも手を抜かないで一生懸命プレーしている姿がかっこいいと思います。河村選手のようにチームメイトや監督からプレー中でもオフコートでも信頼されるような選手を目指していきたいです。」
憧れの選手の努力を超えていけるような熱いメッセージを語ってくれた颯太さん。河村選手のプレーだけでなく、行動1つ1つから学び、人として憧れを抱いているのだろう。世界最高峰の舞台で活躍している河村選手は多くのファンを感動させ、多くの子ども達の憧れの選手である。颯太さんもこれから色んな苦難を乗り越え、様々な人に影響力を与えられるような選手になっていくことを心から応援したいと思う。

最後に、颯太さんのこれからの目標について伺った 。
「目標は中学3年生のジュニアウィンターカップに出場することです。今後は日本代表のような選手を目指して頑張りたいと思います。その目標の中で今自分が頑張りたいことはチームメイトと仲良くなることドライブの上達を頑張りたいと思います。」
中学生にとって集大成であるジュニアウィンターカップ。その大会を見据えて、日々努力を続けていることだろう。現在中学1年生として何をすべきか、どう行動していくのか、またどう時間を使っていくのかを決めていけば、目指すものに近づいていくだろう。ぜひ、ジュニアウィンターカップ出場という目標を叶えてほしい。
颯太さんの将来について、母・絢音さんは
「いま本人から今後の目標を聞くことができましたが、目標に向かって自分でやりきる姿をいっぱい見てきたので自分で決めたことをぶれることなく、まっすぐ進んでいくことを信じています。これからもその姿勢で頑張っていってもらいたいなと思います。また、今もそうなのですが周りの人に助けてもらっているのでそういった感謝も忘れずに恩返しってわけではないですが今度は自分が周りから感謝されるような大人になっていってもらいたいなと思います。」
目指していきたいことを語ってくれた颯太さん。これからの将来に向けて今も努力し、大きな大会に向けて、そして大きな夢に向かって走っていている颯太さん。周りの方の期待を胸に活躍していってほしい。
最後にメッセージ
最後に颯太さんからお世話になった方々へ 、8スターズ獲得を目指す後輩たちへ、それぞれにメッセージをいただいた。
・佐東コーチへ
「いつもスクールで検定カードや練習を教えてくださりありがとうございました。コーチのおかげで8スターズを取ることができました。ありがとうございます。これからも頑張ります。」
・板橋コーチへ
「いつも自分の課題を見つけて教えてくださりありがとうございます。そのおかげでハンドリングなどが上手くなりました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。」
・浜田監督へ
「ミニバスの6年間教えていただきありがとうございました。今の僕があるのは浜田コーチのおかげです。これからも川越エルフを応援しています。ありがとうございました。」
・8スターズ獲得を目指す後輩たちへ
「今はうまくいかなくても、いつか絶対うまくいって成功するときがあるので努力はやめないで続けていってください。」

名前:増田 颯太(マスダ ソウタ)
生年月日:2011年07月20日生まれ
出身:埼玉県川越市


