常に挑戦し、仲間との出会いに感謝をする

この記事の主人公は小学6年生の内田苺花(うちだまいか)さん。

ずっと獲得したいと8スターズ受賞に向けて練習をしていた苺花さん。獲得できたときは本当に嬉しかったと語っていた。そんな苺花さんの8スターズ受賞までの道のりやこれからの目標などを伺い、魅力たっぷりの姿を記事で伝えられればと思う。

できることから進んでいく。熱い気持ちが合格の後押しに

8スターズを獲得するには2つの課題を達成しなければならない。それは技能検定と「子どものスポーツのすすめ」のアウトプットだ。まず、技能検定についてさまざまな分野の内容が7級から1級まで分かれており、それらをすべて合格していくことが必要となる。その取り組みについて伺った。

技能検定で、カップリングスキップや体幹は得意でした。ダンスや体操を習っていることもあって、その成果もあったのかクリアすることができました。ですが、2ボールレイアップは苦手でした。特に、ボールを交換してレイアップシュートを打つ内容に苦戦しました。あと、体幹の1級のギャノンプッシュアップも大変でした。

ギャノンプッシュアップとは、ボール4つの上に、それぞれ手足の4点を乗せ、ボールに乗った状態でプッシュアップを行うという、バランス能力や体幹など、総合的な基礎能力が求められる内容だ。これには多くの選手も苦戦をしてきた。また、2ボールレイアップとは、レイアップシュートを打つ前のステップを踏む間に技をしてシュートを打つ項目なのだが、苺花さんが苦戦したものは、ステップの間にボールの入れ替えをするというものだ。

はじめは検定の進め方も分からない中始めて、3級までは着々と進んでいっていたのですが、そこからはなかなかクリアできず悩んでいました。

と、苦戦をしながらも練習に取り組んでいた苺花さん。苦しくても努力を続けられたその背景には一体何があるのだろうか。

できることからやっていこうと思って取り組んでいました。何月までにやると決めて、諦めそうな時にこの目標のおかげで頑張れました。

ギャノンプッシュアップも始めはできなくて、ボールに乗るので精一杯でした。ですが、練習を重ねてできるようになりました。

その時にプッシュアップに課題があるなと思い、今では技能検定だけで終わるのではなく、継続してやることの1つとしてやっています。10回できるようになったので、次は20回できるようにすることが目標です。もっとうまくなれるように、毎日やることの1つです。

技能検定の取り組みを1つ1つできることからこなしていこうと苺花さんの中でマインドコントロールをしてこなしていった計画性は、これから8スターズクラブ獲得を目指す選手にとっても参考になるだろう。

はじめは技能検定の進め方も分からなかったけど、周りに達成した人が多くて、その方々に教えてもらったり、一緒に手伝ってもらったりしながらできたので、頑張れました。

また、他に獲得している人のトロフィーを持っている写真を見て、私も欲しいと活力に変えて、頑張っていました。コロナでなかなか練習ができない時は、家や外で練習をしていました。特にテニスボールドリブルは家では厳しいため、外でしていました。そのときにちょうど暑い夏の時期で、近くにトンネルがあって、涼しく練習できるのでそこに行ってやっていました。

身近にいる仲間やコーチにも支えられ、努力をし続けることができた苺花さん。その方々へ感謝する想いがインタビューを通じて感じることができた。日々の苺花さんの頑張りが周りの人達に影響を与え、互いに助け合い、協力することができる。この環境で技能検定に取り組むことができたのは、苺花さんの人柄に現れているだろう。

考え方の変化は行動を変える

8スターズを達成するには「子どものスポーツのすすめ」という冊子のアウトプットが必要となる。この取り組みを通じて、印象に残っている話を伺った。

印象に残っている話は、2つあります。

1つ目は、『サーカスの象』です。この話を聞いて、できないと思い込んでしまったら何事もできなくなってしまうので、まず気持ちのところからできると思うようにしています。

2つ目は『コーチ銀行と信頼残高』です。バスケットを通じて、応援される選手になりたいので、そのための行動を積極的に行っていくことが必要だなと思っています。

『サーカスの象』からは物事の取り組み方について、『コーチ銀行と信頼残高』からは人としてどう行動していくかを学んだ苺花さん。これらの学びから、実際に行動が変化したという。どのように変化していったのだろうか。

ミニバスに入って、途中でバスケットから離れた期間がありました。そこから、またやりたいと思い、エルトラックの練習会に行きました。復帰してすぐはやめていた期間があったのもあり、なかなかついていけなかったです。

そこで、できないと思うのではなく、できると思ってやればいいと思って取り組むようになりました。ここで、『サーカスの象』の話が思い浮かびました。

『コーチ銀行と信頼残高』に関しては、人として応援される選手になりたいので、日頃から挨拶をすべての人にするようにしています。学校やチームメイトなど、全員に、バスケットをしていないときでも挨拶することを心がけています。

苺花さんの日常の中で、『子どものスポーツのすすめ』が行動を変えるきっかけになり、そこから習慣にして、やり続けているのだろう。

その変化や行動を変えていく勇気と覚悟が苺花さんの生活に変化を与え、人生を変える1つのきっかけになっているのだろう。苺花さんは目指すものに向かって、これからも良い方向へと自ら変わり、進んでいくのではないかと思う。

母・(奈緒子)さんから検定の取り組みについて伺った。

まず、この経験を通して、たくさんためになる話を聞いて、大人も読んだほうがいいなと思うくらい私も共感をしながら聞いていました。

これは絶対にやらないといけないものではないので、口を挟むのは違うと思い、そういうことはしなかったのですが、黙々とやっていたと思います。技能検定もクリアをすることがバスケットの技術が上がることに繋がり、それを自覚していたと思います。プレーもうまくなりましたし、この課題をこなしていくことがうまくなることにつながっていくのだなと思いました。

もっとバスケットをしたい。そう思わせてくれた場所

ここからはエルトラックとの出会いや練習会での様子を聞いた。

ミニバスチームから離れていた時期で、ちょうど感染症拡大のときに公園でバスケットをやっていました。その時に一緒にやっていた男の子が私に負けたくないとまた次会う日までに練習してくる人で、それに影響されて練習したいと思うようになりました。そこから、バスケットをまたしようと決めて、そのタイミングで友人に教えてもらったのがエルトラックを知ったきっかけです。

身近にいた仲間の存在に影響されて、うまくなりたいと心から思い、行動に移した苺花さん。身近な存在が苺花さんの心に火をつけたのだろう。

エルトラックの練習会で、学んだことがあったという。その学びから、バスケットに向き合う姿勢に変化が出たようだ。一体、どんな学びがあったのだろうか。

エルトラックの練習会に行き始めて、コーチや仲間みんなフレンドリーで、すぐ仲良く話せるようになりました。学べたものもたくさんありました。バスケットは1人ではできないことから、チームの大切さややりがいを学びました。実際にパスがチームメイトに通って成功すると楽しいなと感じます。そのおかげで今があると思います。

エルトラックでの時間が苺花さんの気持ちの面で変化をもたらし、バスケットをもっとしたいと思えるようになったとのことである。チームとして行動することの大切さを胸に、苺花さんはこれからもっと上達し、もっと成長していくのだろう。

また、試合の経験を積みたくて、エルトラックで開催している3x3の大会に出るようになりました。そこでたまたま同じ練習会の友達が来ていて、その子が所属するミニバスチームのメンバーと一緒に出させていただきました。それがすごく楽しくて、そのきっかけで友達が所属するミニバスチームに入ることができました。

エルトラックでの出会いが、苺花さんの闘志を燃やした。

さらなる新天地に挑戦するために行動している苺花さん。その行動には勇気が必要だ。勇気をもち、進んでいこうと決心をもった苺花さんはとても強い思いで、これから自分の決めた道へ進んでいくだろう。

今通っている練習会の水野コーチから『できるかわからないものも失敗してもいい』という言葉をもらいました。その言葉を大切にこれからも頑張っていきたいです。

思い通りにいかなくても挑戦し続ける

最後に苺花さんのこれからについて伺った。

まず、バスケット選手としてどんな夢や目標をもっているのだろうか。

バスケットで得意なプレーはアシストです。実際にアシストする場面が多く、自信を持っているプレーです。これからはディフェンスでプレッシャーをかけられるように間合いを詰めることや、シュートを決めきれるように練習を重ねて磨いていきたいです。

尊敬する選手として、町田瑠唯選手(現富士通レッドウェーブ)がいます。町田選手はドライブで切り込んでアシストパスを出したり、自分でシュートを打った時にしっかり決め切ったりできる選手なので、参考にして落ち着いたプレーができるようになりたいです。

憧れの選手のようにチーム全体を活かしながら、自分のプレーも確立していきたいと語った苺花さん。所属する場所で、なりたい自分の姿に向かって日々努力を続ける苺花さん。そんな苺花さんには次なる目標に向かって、進んでいる。

ミニバスのリーグ戦で全勝したいという思いで練習をしていて、結果5勝1分と負け無しで終わることができました。目標まであと一歩でしたが、チーム一丸となって挑むことができて本当によかったです。他に目標とするチームの入団に向けて挑戦していましたが、叶えることはできませんでした。ですが、今は、さらなるレベルアップにむけて毎日練習しています。

目標に向かって進んでいても、思うような結果で終われないことはある。しかし、苺花さんはその結果からさらにどうしていくのか、ポジティブに考え、次のステップへと階段を登っていくようだ。そうして1つ1つこなしてくことで、さらなる高みへと羽ばたいていくのだろう。

そして、バスケットだけでなく人としても成長をしていきたいと思っています。自分の事だけでなく相手の事も考えられるような人になっていきたいです。

Win-Winの法則のように、互いのことを考えながら取り組んでいける考え方と行動を意識していきたいです。また、いつでもポジティブでいることを大切にネガティブなことは言わないような人になっていきたいです。

チームとして行動することの大切さや仲間の重要さを体感した苺花さんだからこそ、人として相手を思って行動することのできる人に成長したいと思っているのではないだろうか。数々の出会いと経験が苺花さんを強くし、周りの人に活力を与えられるような選手へと成長していくことが楽しみであり、心から応援していきたい。

母・(奈緒子)さんからは

団体スポーツをやるからこその学びも多いと思います。仲間が多いと衝突することも多いと思いますが、それも必要なことなので、そこでしっかり向き合って学んで行ってほしいと思います。そして、人のせいにせず相手がどうしてこのような考え方をしていて、この行動をしているのだろうかといった相手を理解しようとする気持ちを大切に頑張って欲しいです。

最後にメッセージ

最後に苺花さんから、8スターズ獲得を目指す選手への応援メッセージやお世話になったコーチたちへの感謝の想いがこもったメッセージを伺った。

8スターズ獲得を目指す選手へ

『サーカスの象』の話のように、やればできると思って頑張れば、できるようになります。諦めずにやり続けてほしいです。

水野コーチへ

水野コーチからはバスケットの楽しさや挑戦する大切さを学びました。失敗してもいいという言葉は本当に私の支えです。技能検定のこともお忙しいはずなのにいつも声をかけてくださり、本当に嬉しかったです。トライアウトのときも温かいお言葉を頂いて、本当にありがとうございました。

竜一コーチへ

竜一コーチには技能検定をたくさん見てもらって、一緒に何度もやってくれました。見てくれるときは励ましてくれたり、まだ見せられる状況ではない時に、『見せなくていいの?』といつも声をかけてくれました。その時も『失敗してもいいよ』と心から言ってくれて頑張れました。本当にありがとうございました。

PROFILE

名前:内田 苺花(ウチダ マイカ)

生年月日:2010年4月13日生まれ

出身:千葉県千葉市

TEXT_藤田 麗奈

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
PAGE TOP