ラック「バスケの試合をするためには、コートが整備されていること、
そして、試合を行う『チーム』についてもルールによって整備されることで試合の環境が整うね☝🏻」
エル「チームベンチメンバーやコーチ、服装についてなど、今年もルールに改訂があったから確認していこう🏃🏻♂️」
チーム
- チームベンチに座れる人物
- ユニフォームの背番号の大きさと位置の変更
- 腕や脚に身に付けるコンプレッションウェア
- 怪我発生時の対応と介助するメンバーについて
- ヘッドコーチ、ファーストアシスタントコーチもしくはキャンプテンの代わりにプレーヤーがプレーヤー兼ヘッドコーチの役目を果たす
【チーム】
ルール|各チームの構成について
(新)
- キャプテンを含む、プレーをする資格のある12人以内のチームメンバー
- 1人のヘッドコーチ
- チームベンチに座ることを許された、アシスタントコーチを含む最大8人のチーム関係者
(削除)
- キャプテンを含む、プレーをする資格のある12人以内のチームメンバー
- 1人のヘッドコーチ
- チームベンチに座ることを許された、最大2人のアシスタントコーチを含む最大8人のチーム関係者
ラック「今まではアシスタントコーチの人数が”最大2人”とされていたけれど、その部分が削除されたんだね💡」
エル「バスケはコート上でプレーするのは5人だけれど、交代要員、チームを指揮するヘッドコーチ、ヘッドコーチを補佐するアシスタントコーチ、それにマネージャーやドクター、トレーナー、スタッツ担当者、通訳などのチーム関係者でチームは成り立っているよ☝🏻」
ラック「たくさんの人達がチームに関わって、チームのために仕事をしているんだ✨」
(新)
- 背面の番号の高さは16cm 以上とする。
- 前面の番号の高さは 8cm 以上とする。
- 番号の幅は 2cm 以上とする。
- 番号は 0、00 および 1 から 99 のいずれかを用いる。
補足)同一チーム内において、「0」と「00」は同時に使用することができる。
- チーム内で異なるプレーヤーが同じ番号を用いてはならない。
- ユニフォームに広告や商標、ロゴマーク等をつける場合は、番号から 4cm 以上離れていなければならない。
補足)国内大会においては大会主催者の考えにより変更することができる。
(旧)
- 背面の番号の高さは 20cm 以上とする。
- 前面の番号の高さは 10cm 以上とする。
- 番号の幅は 2cm 以上とする。
- 番号は 0、00 および 1 から 99 のいずれかを用いる。
補足)同一チーム内において、「0」と「00」は同時に使用することができる。
- チーム内で異なるプレーヤーが同じ番号を用いてはならない。
- ユニフォームに広告や商標、ロゴマーク等をつける場合は、番号から 5cm 以上離れていなければならない。
エル「これは、ユニフォームに記載する番号の大きさと、広告や商標、ロゴマーク等をつける場合に番号から離す間隔に関する変更だよ😊」
ラック「前より少し文字のサイズが小さくてもよくなったんだ!変更はあったけれど、現状のユニフォームの規定でも問題はないみたいね💡」
エル「ユニフォームの規定も細かく決められていて、それに加えて、身につけるものについても細かく競技規則に書かれているからチェックしていこう🙌🏻」
その他身に付けるもの
(新)
腕や脚のコンプレッションウェア
(旧)
腕や脚のコンプレッションスリーブ
インタープリテーション
(追加された例と解説)
例:A6が交代を申し出た。審判はA6がユニフォームのシャツの下にコンプレッションではないTシャツを着用していることに気づいた。
解説:交代は認められない。ユニフォームの下に着用することを認められているのは、コンプレッションウェアのみである。
例:A6はユニフォームのパンツの下にコンプレッションウェアを着用していて、そのウェアは
(a)膝上まで伸びている
(b)くるぶしまで伸びている
解説:コンプレッションウェア(アンダーパンツ)を着用することは正当であり、いかなる長さで着用することができる。同じチームの全てのプレーヤーは、アンダーシャツやアンダーパンツ、ヘッドギア、リストバンド、ヘッドバンド、テーピングを含み、同じ単色のコンプレッションウェアを着用しなければならない。
例:A6はユニフォームのシャツの下にコンプレッションウェアを着用していて、そのウェアは
(a)肩まで伸びている
(b)首まで伸びている
解説:コンプレッションウェア(アンダーパンツ)を着用することは正当であり、
(a)肩の下のいかなる長さで着用することができる。
(b)首の下までの長さのものを着用することができる。
同じチームの全てのプレーヤーは、アンダーシャツやアンダーパンツ、ヘッドギア、リストバンド、ヘッドバンド、テーピングを含み、同じ単色のコンプレッションウェアを着用しなければならない。
ラック「今はいろいろなウェアが出ていて、色も種類もたくさんあったり、機能性も選べるからな〜。
色とか固さとか、試合に何かしらの影響が出たり、怪我人が出たりすることを防ぐためには大切なルールだよね🤔」
エル「時代によって流行があったり、ユニフォームについても移り変わりがあるから毎年確認が必要になってくるね✅」
(一部追加)
怪我が発生しときにボールがライブであれば、どちらのチームにも不利にならない限り、ボールをコントロールしているチームがショットを放つ、ボールを失う、プレーをすることを控える、ボールがデッドになる、それまで審判は笛を吹かない。
(旧)
怪我が発生しときにボールがライブであれば、ボールをコントロールしているチームがショットを放つ、ボールを失う、プレーをすることを控える、ボールがデッドになる、それまで審判は笛を吹かない。
(一部追加)
怪我をしたプレーヤーが速やかに(約15秒以内で)プレーを継続できない場合、手当を受ける場合、あるいは自チームののヘッドコーチ、アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者のいずれから何らかの介助を受けた場合、そのチームのコート上のプレーヤーの数が5人未満になってしまう場合を除いて、そのプレーヤーは交代をしなければならない。
(旧)
怪我をしたプレーヤーが速やかに(約15秒以内で)プレーを継続できない場合、手当を受ける場合、あるいは自チームのヘッドコーチ、アシスタントコーチ、チームメンバー、チーム関係者のいずれから何らかの介助を受けた場合、そのチームのコート上のプレーヤーの数が5人未満になってしまう場合を除いて、そのプレーヤーは交代をしなければならない。
インタープリテーション
条文:自チームのチームベンチに座ることを許された人物は、チームベンチエリアに留まっている間に自チームのプレーヤーを介助することがある。介助によって速やかなゲームの再開に遅延をきたさない場合、そのプレーヤーは介助を受けたとはみなされず、交代する必要はない。
(新)
例:ゲームクロックが動いていて、ボールがライブの状態でA1がゴールで得点した。スローインをするB1は審判にボールが濡れていることを伝えた。審判はゲームを止めた。チームBのチームベンチエリアのいずれかの人物がコートに入り、ボールを乾かした。もしくはB1がボールを乾かすためにタオルを渡した。
(旧)
例:A1がフィールドゴールで得点した。スローインを行うB1は審判にボールが濡れていることを伝えた。審判はゲームを止めた。チームBのチームベンチエリアのいずれかの人物がコートに入り、ボールを乾かした。もしくはB1がボールを乾かすためにタオルを渡した。
条文:プレーヤーが怪我をしたか出血をしている、あるいは傷口が開いていて速やかに(約15秒)プレーを続行することができない。もしくは自チームのチームベンチに座ることを許されたいずれかの人物から介助を受けた場合、そのプレーヤーは交代をしなければない。
例:A1が怪我をしてゲームは中断された。A1は速やかにプレーを続けることが難しく、審判は笛を吹き、通常の交代の合図をした。どちらかのチームが以下のときにタイムアウトを請求した。
(a)A1と交代をする交代要因がプレーヤーになる前。
(b)A1と交代する交代要因がプレーヤーになった後。
タイムアウト終了後、A1の手当がすでに終わり引き続きプレーを続けようとした。
解説:
(a)
(新)A1がタイムアウト中に回復した場合、引き続きプレーを続けることができる。
(旧)もしA1がタイムアウトの間に手当が終わったのであれば、引き続きプレーを続けることができる。
(b)B1と交代する交代要因がすでにプレーヤーとなっている。よって、A1は、ゲームが再開しゲームクロックが動いたあと再び交代が認められる時機になるまでは、コートに戻ることはできない。
(新)
例:A1がファウルをされ2本のフリースローを得た。1本目のフリースローの後で
(a)A1が出血していることを認識し、A1はA6と交代した。このときチームBは2人の交代を申し出た。
(b)B1が出血していることを認識し、B1はB6と交代した。このときチームAは1人の交代を申し出た。
解説:
(a)では、チームBは1人のみ交代することができる。A6は2本目のフリースローを行う。
(b)では、チームAは1人交代することができる。A1は2本目のフリースローを行う。
(旧)
審判はA1が出血していることに気づいた。A1はA6と交代し、A6が代わりに2本目のフリースローを行うことになった。そのときチームBは2人の交代を請求した。
解説:チームBは1人のみ交代することができる。
ラック「怪我と介助については、大きな変更があったというよりはよりわかりやすい表現になっているのね✨」
エル「レフェリーが処置をするときに、ルールが曖昧だとトラブルになりかねない…
こうやって毎年改善を続けて、選手のためによりよい試合になるようにルールを整備してくれていることに感謝だね👏🏻✨」
(一部追加)
ヘッドコーチがいない、あるいはヘッドコーチが役目を継続できずにスコアシートに記載されたファーストアシスタントコーチもいない場合(あるいはファーストアシスタントコーチも役目を継続できない場合)、キャプテンがプレーヤー兼ヘッドコーチとして役目を果たさなければならない。キャプテンは、自身のコートから退かなければならない場合もヘッドコーチの役目を継続できる。キャプテンがディスクォリファイングファウルによって失格・退場になったり、怪我によってヘッドコーチの役目ができなくなったりしたとき、キャプテンの役目を引き継ぐプレーヤーがプレーヤー兼ヘッドコーチとしての役目も引き継ぐことができる。
(旧)
ヘッドコーチがいない、あるいはヘッドコーチが役目を継続できずにスコアシートに記載されたファーストアシスタントコーチもいない場合(あるいはファーストアシスタントコーチも役目を継続できない場合)、キャプテンがプレーヤー兼ヘッドコーチとして卓目を果たさなければならない。キャプテンは、自身のコートから退かなければならない場合もヘッドコーチの役目を継続できる。キャプテンがディスクォリングファウルによって失格・退場になったり、怪我によってヘッドコーチの役目ができなくなったりしたとき、キャプテンの役目を引き継ぐプレーヤーがヘッドコーチとしての役目も引き継ぐことができる。
インタープリテーション
(一部追加)
例:チームAのヘッドコーチとファーストアシスタントコーチが失格・退場となった。
解説(新)チームAのキャプテンがプレーヤー兼ヘッドコーチとしてその役割を担う。
(旧)
チームAのキャプテンがプレーヤーヘッドコーチとしてその役割を担う。
インタープリテーション
条文:ゲーム開始予定時刻の遅くとも40分前に、各チームのヘッドコーチあるいは代理の関係者はスコアラーに、ゲームに出場するプレーヤーの氏名と番号、キャプテンとするプレーヤーの氏名、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチの氏名を提出しなければならない。ヘッドコーチはそのリストの各プレーヤーの番号と実際のユニフォームの番号が合っているかに責任を負う。
(新)
ゲーム開始予定時刻の遅くとも10分前には、ゲームに出場するプレーヤーの氏名と番号、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチとキャプテンの氏名がスコアシートに正しく記入されていることを確認し、スコアシートにサインをする。
(旧)
ゲーム開始予定時刻の遅くとも10分前には、ゲームに出場するプレーヤーの氏名と番号、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチとキャプテンの氏名に同意しなければならない。
(追加された例と解説)
例:チームAのヘッドコーチは、怪我をしたプレーヤーあるいはプレーすることのないプレーヤーがゲームベンチ中にチームベンチに座ることを望んだ。
解説:チームは、チームベンチに座ることを許された最大8人のチーム関係者を誰にするかを自由に決めることができる。
ラック「それぞれきちんと役割分担がされていて、役目を果たせないときには誰が代わりにその役目を担うかというのが整備されているね💡
レフェリーはこういうコート上のプレーだけでなく、試合環境についても管理しているんだ…😳」
エル「試合を何事もなく始めて、何事もなく終わらせることが、当たり前のようでその裏側には万全な準備がされているんだよね✨
”チーム”の規定について確認してきたけれど、プレー中の規定だけでなく、試合を滞りなく進行していくためにはプレー以外の環境整備はとっても大切!」
ラック「選手がプレーに集中できるように、チームを管理する役割の人たちや関係者はルールを理解して試合の環境を整えていこう🔥」
参考、引用:2023バスケットボール競技規則公式解説、2022FIBAバスケットボール競技規則変更点サマリー20230208