等しい重さの罰則は相殺される

『特別な処置をする場合』のインタープリテーションの改訂についての続きだね💡
▶︎前回の記事「複数の反則が起きたときの処置」

解説の一部追加

もとになる条文

テクニカルファウルを宣せられた場合、誰もリバウンドの位置につかずにフリースローの罰則が速やかに行われる。これは自チームのベンチに座ることが許されているいずれかの人物の失格・退場によってヘッドコーチに記録されたテクニカルファウルでは、この限りではない。これらのテクニカルファウルの罰則(フリースロー2本とフロントコートのスローインラインからのスローイン)は、相殺されない限り全てのファウルやバイオレーションが起こった順番で行われる。

B1がA1にファウルをした。これはチームBの5個目のチームファウルであった。そのとき、コート上で暴力行為につながりそうな事態が起こった。A6はコートに入ったが積極的に暴力行為には関わらなかった。

解説

A6は暴力行為の間にコートに入ったことで失格・退場となる。チームAのヘッドコーチのテクニカルファウルとして「B2」と記入される。誰もリバウンドの位置に着かずに2本のフリースローがA1に与えられる。チームAのヘッドコーチのテクニカルファウルにより※誰もリバウンドの位置に着かずに※2本のフリースローがチームBのいずれかのプレーヤーに与えられる。ゲームはフロントコートのスローインラインからチームBのスローインで再開される。ショットクロックは14秒となる。

ラック「改訂ではリバウンドの位置に着くかつかないかというのが解説に追加されているね。
ベンチの人のテクニカルファウルの場合、起こった順で罰則の処置がされるんだ🤔」

エル「罰則の相殺がない限りって書いてあるね☝🏻
相殺というものについて、この特別な処置では詳しく書いてあるから、ここもしっかりおさえておこう!」

解説の一部追加

もとになる条文

ダブルファウルが起きて両チームへの等しい罰則の相殺のあと、適用する罰則が残っていなければ、ボールをコントロールしていたチームあるいは最初のファウルの前にボールを与えられることになっていたチームのスローインで再開される。
どちらのチームもボールのコントロールがなかった、あるいは最初のファウルの前にボールが与えられることになっていなかった場合はジャンプボールとなり、ゲームはオルタネイティングポゼッションのスローインで再開される。

ドリブルをしているA1が、
(a)B1にチャージングのファウルをした
(b)ダブルドリブルのバイオレーションをした
チームBがスローインのボールを与えられる前にB2がA2にファウルをし、このクォーター3個目のチームファウルであった。

解説

両方の違反はゲームクロックが止まっている間、ボールがライブになる前に起きた。したがって、等しい重さの罰則は相殺される。
最初の違反の前にチームAがボールをコントロールしていたことから、ゲームは、
(a)A1のファウルが起きた場所に最も近い位置からチームAのスローインで再開される。
(b)A1のダブルドリブルのバイオレーションが起きた場所に最も近い位置からチームAのスローインで再開される。
※チームAのショットクロックは継続となる※

例と解説の追加

ドリブルをしているA1が、
(a)B1にチャージングのファウルをした
(b)ダブルドリブルのバイオレーションをした
スローインのボールをB1が持っているときにB2がA2にファウルをし、このクォーター3個目のチームファウルであった。

解説

両方の違反はゲームクロックが止まっている間に起きているが、B2のファウルはB1のスローインでボールがライブになった後で起きている。したがって、等しい重さの罰則は相殺されない。A1の違反によるボールのポゼッションはB2のファウルの罰則によって取り消される。
ゲームはB2のファウルが起きた場所に最も近い位置からチームAのスローインで再開される。ショットクロックはスローインがチームAのバックコートから行われる場合は24秒となり、チームAのフロントコートから行われる場合は14秒となる。

エル「ボールがライブになった後にファウルが起こった場合についてが追加されているね☝🏻
この場合、相殺はされないということだね😊」

ラック「ルールには『相殺』っていう考え方もあるんだ。」

エル「両チームに記録された全ての等しい罰則やダブルファウルは起きた順序によって相殺されて、最後に適用される罰則のフリースローやボールポゼッションから試合は再開されるんだよ☝🏻」

ラック「罰則が全て相殺されて罰則がどちらにもなかった場合はどうなるの?🤔」

エル「そういう場合、いろいろな状況が考えられるね。

・シュートがその罰則と同時に入った場合は、その得点されたチームのエンドラインのアウトオブバウンズのスローインで再開
・一方のチームがボールをコントロールしていた場合は、最初の違反が起きたところから最も近い位置のアウトオブバウンズでそのチームのスローインから再開
・どちらのチームもボールをコントロールしていない場合は、ジャンプボールシチュエーションになる

こういうふうに試合は再開されるよ😊」

ラック「なるほど、罰則の相殺が挟み込まれるだけで、そのままボールポゼションが変わらず試合が再開されるということね💡
特別な場面でどんな処置になるのか、すごく勉強になったわ👏🏻」

エル「相殺された罰則も記録しなくちゃいけないから、その相殺されたフリースローがある場合はP,T,C,B,U,Dの後ろにそれぞれ小さく『c』を書くんだ☝🏻」

ラック「スコアにもしっかり記録しておかなくちゃならないからね😊」

▶︎2022バスケットボール競技規則を確認する


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