ファウルの改訂を整理しよう

エル「ファウルについての解説に追加されたものや削除されたもの、変更されたものがあるよ☝🏻

解説に追加があったのが、

・パーソナルファウル
・テクニカルファウル
・アンスポーツマンライクファウル

解説が一部削除されたのが

・テクニカルファウル

解説が一部変更になったのが

・アンスポーツマンライクファウル
・ファイティング

今回は、これらを確認していこう!

ラック「コンタクトについて、今まではシリンダーの概念とノーチャージセミサークルルールについて解説されていたのが、今回パーソナルファウルが追加されているね😊」

エル「それじゃ、まずは追加されたパーソナルファウルの解説を見てみようか🏃🏻‍♂️💨」

パーソナルファウル

追加されたもの

もとになる条文
パーソナルファウルとはプレーヤーによる相手プレーヤーとの不当なコンタクトである。相手プレーヤーと不当なコンタクトを起こしたプレーヤーはその状況に応じて罰せられる。

A1はフィールドゴールのショットをした。B4はチームメイトのB5を押し、B5はショットの動作(アクトオブシューティング)中のA1に不当なコンタクトを起こした。ボールはバスケットに入った。

解説

2点もしくは3点がA1に与えられる。A1にコンタクトを起こしたのはB5であり、B5にファウルが宣せられる。1本のフリースローがA1に与えられ、ゲームは通常の最後のフリースローの後と同様に再開される。

ラック「不当なコンタクトを起こしたのはB5だから、B5のファウルになるということだね💡」

エル「不当なコンタクトを起こしたのは誰なのか、これでコンタクトの責任が決まるんだ。

次に、テクニカルファウルについて追加された解説を見ていこう😊

追加されたのは、プレーヤー兼ヘッドコーチについての解説
まずは追加された解説のもとになる条文を確認するよ☝🏻」

▼テクニカルファウルを復習する
『テクニカルファウルとは』
『スコアへの記載方法』

テクニカルファウル

もとになる条文

プレーヤー兼ヘッドコーチが失格・退場となるのは以下のファウルを宣せられたときである。
・プレーヤーとして2個のテクニカルファウル
・プレーヤーとして2個のアンスポーツマンライクファウル
・プレーヤーとして1個のテクニカルファウルと1個のアンスポーツマンライクファウル

・ヘッドコーチとして1個のテクニカルファウル「C1」とプレーヤーとして1個のテクニカルファウルまたはアンスポーツマンライクファウル
・ヘッドコーチとして1個のテクニカルファウル「B1」または「B2」と、ヘッドコーチとして1個のテクニカルファウル「C1」、そしてプレーヤーとして1個のアンスポーツマンライクファウルまたはテクニカルファウル
・ヘッドコーチとして2個のテクニカルファウル「B1」または「B2」とプレーヤーとして1個のテクニカルファウルまたはアンスポーツマンライクファウル
・ヘッドコーチとして2個のテクニカルファウル「C1」
・ヘッドコーチとして1個のテクニカルファウル「C1」と、ヘッドコーチとして2個のテクニカルファウル「B1」または「B2」
・ヘッドコーチとして3個のテクニカルファウル「B1」または「B2」

ラック「つまり、プレーヤーとしてはテクニカルファウルとアンスポーツマンライクファウルを合わせて2個してしまうと失格退場になる。
コーチとしては、コーチ自身のテクニカルファウル「C」の場合は2個で失格退場、
「C」が2個つかなくても、それ以外のコーチとしての「B」とプレーヤとしての「T」「U」合わせて3個つくと失格退場になる。
ということかな?」

エル「基本的には自分自身のファウル「C」「T」「U」が2個になると失格退場、自分以外のファウル「B」を含めて3個になると失格退場ということだね👍🏻」

ラック「ファウルの種類を表すCやBの後ろについている数字は何を表すものなんだっけ?」

エル「数字は与えられるフリースローの数を表しているよ🏀
罰則の適用が相殺されて、それぞれにフリースローが与えられなくたったファウルの後ろには小さく「c」と書くんだ☝🏻」

ラック「フリースローの数を確認するためにも、必要なものだね!

条文は理解できたよ💡追加された解説を見ていこう!」

追加されたもの

交代要員のA6がテクニカルファウルを宣せられたとき、プレーヤー兼ヘッドコーチのA1はプレーヤーであった。

解説

ファーストアシスタントコーチがスコアシートに記入されていたとしても、チームベンチに座ることの許された他の人物のスポーツマンらしくない振る舞いによるテクニカルファウルはプレーヤー兼ヘッドコーチに記録される

プレーのインターバル中に
(a)交代要員A6
(b)プレーヤー兼ヘッドコーチ
(c)チームAのドクター
がテクニカルファウルを宣せられた。

解説

ファーストアシスタントコーチがスコアシートに記入されていたとしても、テクニカルファウルは
(a)プレーヤーとしてのA6
(b)プレーヤーとしてA1
(c)プレーヤー兼ヘッドコーチとしてA1
に宣せられる。

ラック「誰がいつ、どういう立場でファウルをして、その責任を負うのが誰かということが明記されたんだね🤔」

エル「追加されたテクニカルファウルの解説はここまで☺️
次に、削除されたものをみていこう!」

もとになる条文①

繰り返された場合にテクニカルファウルとなる行為や振る舞いには、オフィシャルワーニング(警告)が当該プレーヤーに与えられる。この警告は当該チームのヘッドコーチにも伝達され、そのゲームの残り時間、当該チームのいずれかのメンバーによる同様の行為に適用される。オフィシャルワーニングは、ボールがデッドになりゲームクロックが止められたときのみに与えられる。

削除されたもの

A1がバスケットに向かってドライブをしたとき、B1がコート上でA1との間に接触なく後方に倒れた、あるいは、A1のわずかな接触の後で演技をした。そのような行為への警告はすでにチームBのヘッドコーチを通じてチームBの全てのプレーヤーに伝達されていた。

解説

B1はテクニカルファウルを宣せられる。B1の振る舞いには明らかにスポーツマンらしくない、ゲームの円滑な進行を害している。

A1がドリブルをして、リーガルガーディングポジションを占めているB1の胴体に不当に接触した。A1はオフェンスファウルを宣せられた。

A1がファウルを宣せられたあと、B1は倒れ、演技をして不当な接触を誇示した。

解説

A1のオフェンスファウルは有効なままである。A1のオフェンスファウルが宣せられたとき、ボールはデッドとなる。B1の演技は競技規則の精神や意図に準拠していない振る舞いであり、無視することはできない。B1はその振る舞いへの警告を与えられる。ゲームはA1のオフェンスファウルが起きた場所に最も近い位置からのチームBのスローインで再開される。

【補足】
原則、パーソナルファウルとフェイクの警告やフェイクのためのテクニカルファウルは同時に適用されない。ただし、パーソナルファウルの判定の明らかにあと、あまりに極端に競技規則の精神や意図に準拠していない振る舞いなどは、スポーツマンらしくない行為として警告や、テクニカルファウルを与えることができる。

もとになる条文②

プレーヤーがフェイクをしたときには、以下の手順を適用する
・ゲームを止めずに「前腕を上にあげる(レイズザローワーアーム)」シグナルを2回示す。
・ゲームが止められたらすぐに警告が当該プレーヤーとそのチームのヘッドコーチに伝達される。両チームはそれぞれ1回の警告を与えられる。
・次にそのチームのプレーヤーがフェイクをしたとき、テクニカルファウルが宣せられる。これはゲームが止まらず、最初の警告が当該プレーヤーあるいはそのチームのヘッドコーチに伝達される前であっても適用される。
・体の接触のない過度なフェイクが起きた場合、警告は与えられず、速やかにテクニカルファウルが宣せられる。

削除されたもの

A1がドリブルをして、リーがルガーディングポジションを占めているB1の胴体に不当に接触した。A1はオフェンスファウルを宣せられた。A1のオフェンスファウルと同時にB1はわざと倒れることで、演技をして不当な接触を誇示した。

解説

A1のオフェンスファウルは有効なままである。A1のオフェンスファウルが宣せられたとき、ボールはデッドとなる。原則、審判はA1のファウルとB1のフェイクを同時に宣することはできない。ゲームはA1のオフェンスファウルが起きた場所に最も近い位置からチームBのスローインで再開される。

ラック「フェイクは確か、ファウルをされたと欺くこと🤔
テクニカルファウルにはオフィシャルワーニングといわれている警告フェイクでの警告があるんだね💡」

エル「①の条文ははオフィシャルワーニングの解説になるから、フェイクでの警告にあたるものが削除されているようだね。」

ラック「②はフェイクの解説になっていて、フェイクをしたときの手順がわかりやすく示されているわ😃✨」

エル「ルールを深く理解するために、なんでこのルールが追加されたのかとか、削除されたのかを考えるけれど、ルールを作った人の意図を知れるといいな🤔
一体FIBAではどんな話し合いがされているんだろう…。」

次回「アンスポーツマンライクファウルとファイティングの改訂」につづく…

▶︎2022バスケットボール競技規則を確認する


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